1.はじめに
はい、タイトルの通りです。初投稿により文章の拙い箇所が多々あると存じますがどうか最後までお目を通していただければ幸いです。
さて、皆さまは“デスゲーム”というものをご存知でしょうか?
何も知らない参加者を集め、ある場所に監禁した上で様々な無理難題を課し極限の状況下で命を懸けたあれやこれやをさせることで人間の本性を炙り出すという“最高のショー”でございます。
私は俗に“異世界”と呼ばれるこの世界に来るまでは、元の世界で数々のデスゲームを手がけておりました。それが不幸にもある時、愛だの絆だのぬかす少年少女たちになんやかんやで返り討ちに会って処刑されてしまいこの世界にやってきた次第であります。
さてさて、二度目の人生もデスゲームに情熱を捧げようと燃える私は早々に企画を立ち上げ方々から資金援助を募りました。マッチングアプリを立ち上げた実業家やゼネコンの重鎮、地下暮らしの投資家や果ては非営利団体とは名ばかりの臓器売買カルテル(未遂)にまで。
そして、資金は順調に集まり、いざ参加者の選定だという時__それは起こりました。
一人、また一人と私のパトロンたちが社会的に抹殺され表舞台から消えていったのです!もちろん支援も打ち切り!
予定していた異世界初のデスゲームは大幅に規模縮小せざるを得ませんでした。
一体何が起こったというのでしょう?私は独自に調査を開始しそれら全てに関わった四人の男たちの存在を突き止めました。
なんと四人の正体もまた転生者。それも他者の足を引っ張ることに関してはスペシャリストであり、関わった者は高確率で破滅する超・疫病神的存在だったのです。
しかし、だからといって泣き寝入りする私ではありませんでした。むしろ私のデスゲームを台無しにした奴らに報いを与えてやろうと決心しました。
そう、異世界初のデスゲーム参加者を奴ら四人に決めたのです。私は奴らに招待状を送りとある高級ホテルの一室に誘い込みました。
奴らは酒を用意すれば疑いもせず簡単に釣れ、酔い潰れて寝たところを会場に閉じ込めることは容易でした。
また、権力者たちの使う裏サイトにも根回ししライブ配信も開始しました。
準備は万端です。想定よりもだいぶ低予算にはなったもののこれより、念願の異世界初のデスゲームが始まるのだと私はそう確信していました。
「…ん、あ?ここどこ?」
__ザーザー…ブォン(モニターをつける)
『皆さまごきげんよう。私はゲームマスターX。今からあなた方にはあるゲームをしt__』
「ひぐっ。んなことより酒は!?まだ元取れてないでしょうが!!」
「うおおん!!カオリちゃぁん!!ユリコちゃぁん!!なんで返信かえしてくれないのぉぉぉ!!寂しいよおおお!!!」
「だからちげえって!相撲ってのはこうとるんだって!!はっけよーい…シュポポポポポポポポ!!(壁に向かって相撲を取りはじめる)」
「ケヒャヒャヒャァ!チンポの新物質、チンポリプロピレン。ケヒャヒャヒャヒャ!!」
『……。』
それは低予算ゆえ、奴らを眠らせる手段を睡眠薬から酒に変えた弊害でした。まさか一睡しても酔いが全然覚めてないとは。まあ仕方ありません。この世界の睡眠薬、バカ高いんですから。
ちょっと恐怖を与えればたちまちシラフに戻ることでしょう。まだ全然リカバリー可能です。__そう頭で言い聞かせようとしても胸の内にはある想いがよぎって消えませんでした。
__これ人選ミスじゃね?