表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/14

4 学園都市ファンファーレ

今日は2話投稿します。


1/2

 

2030年7月7日

 

 俺は、妹か姉かはわからないが、新しく家族になった少女に向けて、「これからよろしくな。」と、外套を外した俺は笑いかける。

 ただ何故か目線を逸らされ心が痛む。


「ねえ、目を合わせてよ。この前みたいに。」


 と迫る。顔を目の前に持っていったことで照れたのかな?

 まあ聞きたいことは山ほどあるしな(全然ないっす)


「誕生日っていつ?」


「えっと、あ、さ、三月九日です。」


「ふーん、俺はね、六月九日だからね俺のほうが兄だね。

 にいちゃんって呼んでいいよ。」


 俺はそういうと、シャーリアこと、妹は赤くなった顔を隠すように俯いた。

 やばっ、可愛すぎやろ。義妹っていうタガと義父というストッパーがない限り襲ってしまいそう。


「そういえばこの前どんな魔法が使えるのか聞いてなかったからどういう属性を持っているのか教えて欲しいんだけどいい?」


「勿論です。えっと、火属性と魔力量倍加です。」


 炎属性は魔力量倍加がないと一回しか打てないが、火属性で魔力量倍加だった場合、100発は打てる。

 持久戦や殲滅戦などに非常に有効なのだろう。


「俺は剣聖属性と、光属性持ちだ。宜しくな。」


「勇者みたいだね?」


 聞いたことない単語が出てきてしまったな。


「勇者って、あれ?正義のヒーローみたいなやつ?俺がそんな存在になるなんてあり得ないじゃん。

 少しは憧れたのは否定できないんだけどね。」


「ぱ、パパ、ちょっとお兄ちゃんと席変わってくれない?」


 イメージ的にいうと

 2席ずつ向かい合ってるところに三人で乗っているところなのだ。


「ん?なんでわざわざ隣に来たの?」


「お兄ちゃんの隣に来たかったから。」


 襲いたい襲いたい襲いたい。

 くううううう、理性よ働けえええええ!!

 ふう、耐えたし仮眠しよ。


 今回の瞑想では、集中力を高めるために周囲を無音にして、魔力を体に巡らせる。

 そんなことをしているといつの間にか寝ていて……



 何個も何個も宿場町を経由して、ようやく……辿り着いたのが、この街ファンファーレ!!!



 --------------------------------



「そういえばローランド、金って持ってるのかい?」


 ん?何だ突然。


「何ですか藪から棒に、持ってるに決まってるじゃないですか。」


「そうか、いや、君の分の入学代も出すべきかなってね。」


 ああ、優しいな。


「お気遣いありがとうございます。ですが、持ってるので大丈夫ですよ。」


「ふむ、なら俺は商業ギルドに行くからな。君も一応冒険者ギルドに入っておくべきだよ。」


「分かりました。少々面倒臭かったので、今までしてこなかったんですよ。」


 そういい、義父も俺も苦笑する。

 やはり苦労性なのだろう。


「この辺にどういう魔物がいるかも調べるためにも冒険者ギルドは便利なんだ。

 実際、あのバカみたいに広いのの半分は本棚だからね。」


 え?うっそぽ!


「本当ですか!?取り敢えず、登録しておきます。」


「そうか、行ってきなさい。」


「有難うございます。」


 そういい、歩き出す。

 しかし、ここまで来るのに本当に何もなかったからか、この景色が青天の霹靂に感じる。

 武器屋や、服飾屋、宿屋に、薬屋、教会など様々な建物がある。

 そして最も目立つのがこの学術都市の目玉である、ファンファーレ学園だ。


 俺は今唖然としている。

 何階建だよ、この建物……

 この高層ビルが冒険者ギルドだってぇ。。。

 うせやろ。。。

 取り敢えず入る……じ、自動ドアあああ。この世界で初めて見た!

 そんなことを思いながら、って今外套のフード被ってるんだったわ。

 物凄く怪しい人判定なんじゃ……ま、ええか

 そんなことを考えて、他を認識しないようにしていると、


「おい、こんなところにガキは来るんじゃねえ。帰れ。」


 よくあるチンピラが絡んできた。

 いやあ驚き!!

 珍しいものを見れたな。

 そんなことを思いながら、全スルーする。


「おい、ガキ、無視してんじゃねえよ。」


 避けたかと思ったが、フードを掴まれたようで……

 バサっ フード外されたな。

 少し俺に睨まれて、たじろいでるようだ。


「すいません、ギルドの登録して貰えませんか?」


「は、はい、わかりました。」


 少し頰を紅潮させているようだ。

 熱があるのかな?


「先ずは属性と、得意技と技巧を書いてください。」


 得意技、、、気配遮断


 適正属性、、、光、剣聖


 技巧、、、小剣、双剣


「………こ、これは本当ですか?」


「いや、これでもファンファーレ学園に入学予定なんですよ。」


「なるほどですね。」


「一応検査いたしますね。」


 そう言って水晶を差し出してくる。

 やっぱり顔は赤そうですけど大丈夫なんですか!?


「分かりました。」


 そう言い、水晶に手をかざす。

 異常に光を見せる。


「一応確認は終わりましたので、Cクラス冒険者認定票を与えます。」


「ありがとうございました。」


 冒険者ギルドは基本的に、相談部屋みたいなもので、市民からの相談や村々からの相談、薬屋や武器屋からの依頼などたくさんある。

 そしてギルドカードは市民票や、本人証明証などの役割がある。

 そうなっていくうちに荒くれ者や、傭兵達の行き着く先になっていた。

 要は何でも屋というところだろう。


「おい、俺に恥かかせやがって。」


 そう言って先絡んできた奴がさらに殴りかかる。

 もう、自重しなくてもいいよね。


 ゴンッ


 そいつの首から鈍い音が響く。


「邪魔だ。退け。若者に絡むことしかやることがない時点で、未来がないんだよ。」


 そう言って外に出ていく。

 冒険者ギルドに登録する意味が分からなかったが、ある程度の実力証明になるぐらいしか、使い道がわからないな。

 さて、明日からは学園だ。

 あまり遅くはならないようにしないといけない。

 いや、先に寮に入寮しないといけないか。

 面倒事は義父さんがやってくれてるから嬉しいものだな。



 〜〜くちゅん〜〜



 寮に行くための荷解きが必要だし、あいつの量もバカにならないほど多いらしいからな。

 聞きに行くか。



 --------------------------------



 俺は今唖然としている。(本日二回目)

 何だこの荷物の山は……

 馬車の荷物の八割はこいつだったんじゃないかというくらいには入っているぞ。

 と、取り敢えず何か話しかけないと……


「あ、あの〜これってお前の荷物なのか?」


「うん!お義兄ちゃん、これはね寮に持ってくものをパパに手伝ってもらっているんだ。

 お義兄ちゃんも手伝って!」


「わ、わかったよ。」


 女性ってすげー………

 尊敬できるレベルなんだなこれが。


 取り敢えず荷物持ちに徹するとしますか。

 死んだ魚の目をした義父を横目に荷物運びをするのだった。


 〜〜後日談〜〜


 入寮するのにあまりにも時間がかかったせいで、不正入寮者だと思われた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ