11 久しぶりの暗殺とHR
2030年10月5日
俺は頭の激痛で目を覚ます。
飲みすぎたわ。
いくらなんでもロックのカクテル二本はやりすぎた。
注意 ロックは水割りなしビールなので、アルコール濃度は馬鹿みたいに高いです。
水割りしようね。
てか昨日、何の依頼を受けたっけ?
そういい依頼内容を確認する。
あっ、大狼の牙ね。
そういえば昨日、シャーリアに絡んでたからムカついて、受けたんだったわ。
払いが良い依頼じゃないけど私怨と金のどっちが強いかっていうと、私怨だよね。
それはそうとして、パッサパサのパンを食べながら水を飲む。
昨日に比べて、塩味濃ゆすぎるわ。
塩分の塊じゃん。保存食やすいからいいかなって思ったけど、三日坊主ならぬ二日坊主でやめてしまった。
「ふう、てか今何時だったっけ?」
そう思い時計を確認すると、まだ、5時にもなっていなかった。
「俺っていつショートスリーパーになったんだっけ?」
驚きを隠せないが、おそらく二日酔いのせいで早起きしたのだろう。
頭痛は迷惑だ。もう依頼達成したらしばらくあそこにはいかないと心の中で決心するのだった。
***
冒険者ギルドの中にある、宿に行くために、光学迷彩の魔法を自分に施す。
目的は言わないでもわかるだろうが、大狼の牙の暗殺だ。
警備ががばがばだ。殆どだれもいない。
まあ警備なんてつけても自業自得。無関係を主張するのが冒険者ギルドだからな。
自分の組織の下についているクランと、明らかに暗殺者がやっていて、暗殺者を国に直訴し国からの信頼を失う、どちらが重要か言うまでもないだろう。
要は、国からの信頼と、弱小のクランのどちらが重要かという話だ。
「そんなの決まり切っているから、こんなところに護衛を配置するのも確かにばからしいよな。」
どうせ返事もないと解り切っているし、そんなことをつぶやく。
速足で、そして音もなくかけていくのだった。
「くそったれが!」
階段を速足で登っている途中で耳をつんざくような怒声が階段まで聞こえてくる。
「な、なんだ?」
野次馬たちが出てきやがったな。
さっさと仕留めてしまったほうが早く終わるな。
そう思い、音を出さない速度の中でも最速の速度を維持しながら近づく。
そうしてそいつの持っている干し肉の一つの中にフグ毒を溶かした液体をかける。
そのあと特殊な薬の配合で、物体の発酵を進めるためだけに存在する液体を干し肉にかける。
こうすることでわかりやすく死んだということを周りに周知させることができる。
それで俺はお役御免だ。まあ、多分酒もかけておいたので、「この干し肉、酒の匂いがするな。」程度にしか思わないことだろうな。
この世界の奴らはリスク管理がなっていないからこんなに簡単に死ぬが、前世の奴らは毒殺なんて俺のひょうたん使わなきゃ無理だったんだよね。
とりあえず、酒臭い場所に入ったから、水浴びして学校に行くか。
***
水浴びをして学校に向かっている途中、サーシャに出会った。
「ねえ、ローランド君、炎属性の散弾の打ち方のコツとかないのかな?」
「宮廷魔術師クラスの魔力操作がうまくないと、分離に成功したとしても、どのみち霧散してしまう。」
そういうとサーシャは不思議そうな顔をして聞いてくる。
「ん?そうなるとローランド君は宮廷魔術師クラスの魔力操作を可能にしているってコト!?」
「まあそうなるな。」
Cランク魔術師は、要は、一人でCランク冒険者パーティーと渡り合わなければならない。
1対多を考えておくなら、それ専用の訓練を施しておくのも当然の話なのだ。
宮廷魔術師は暇じゃないため、魔力の消費効率を上げたり、魔力の質を上げて魔法の威力を上げることが大切なのだ。
だから、Cランク程度の魔力操作能力しかもっていないともいえる。
それを説明すると、
「確かにそうかもしれないけど、それはそれ、これはこれだよ!」
と言われてしまったため、何も反論することができない。
「まあ、サーシャのほうが魔法にかんしてはほとんどすべて、優れている。
なにも、俺にそういうことを求めなくても自力で習得できるものなのだ。」
そういうと悲しそうな表情をする。
女心はわからない。
「ま、まあ俺みたいな人間からも魔法のことを聞くことによって新たな視点を得られるかもしれないから、間違ってはないんじゃないか?」
そういうとサーシャの顔が明るくなった。
よかった。
そんなこんなしているうちに教室につく。
「おー、君た持ち、もうつきあってるのか?」
ローリー=ウィルコックスとは、一回戦っただけで仲良くなった。
「は?そんなわけねーだろ。
サーシャはめっちゃ優秀なんだし俺みたいなやつよりもっと強くてイケメンな奴も告白してくるんだ。
俺にかまってくれるわけないって。」
「案外そうじゃないかもしれないだろ?」
「うーむ。」
そんな会話をしていると担任のエステル先生がやってきた。
「お前ら、仲良くやっているようで俺も嬉しいぞ。」
「そ、そうですね~」
クラスメイトの一部が険悪な雰囲気を放っているが、それには触れちゃだめだと思った。
しかし、前世よりも人が付いてきやすくなったことに対して、不思議に感じてしまう。
まあ、そんなことはあたりまで、貴族の矜持があるからこそ、平民も、洗脳されているのか、盲目的に主を信じる、あるいは忠誠を誓うものまで現れる始末だ。
洗脳教育という奴のせいで、格差社会が根付いているが、正そうとも思わないし、何なら今が正しいとさえ思えてくる。
そんなことを考えていると、HRが始まったようだ。
「まず、この学校は、SPという制度を取り入れている。
SPとは、冒険者としての任務や、学園からの依頼に、ダンジョンの攻略報酬まである。
ダンジョンは相当数の人数が常におり、学園が擁するダンジョンでなければ入るのに一時間も取られてしまうため、学園に入ったほうが効率が良いのだ。
だからこそ、貴族どもはみなここに入りたがるのだがな。
ここに入ってダンジョンの資源を取り集めたほうが良いからな。
不思議と妾の子でも、属性の才能があることも多いため、貴族どもは、美しい女をこぞって、妾にしお。る。」
文句を言いながらも、カカカと、大笑いする。
豪快な先生だ。
ダンジョンの物資はすごいからな。
危険区域と同じような魔物が出るとも聞いたし、たまには攻略にでも行くのもいいかもしれない。
そのためには、ちゃんとパーティーメンバーも集めないといけないな。
そんなこんなしているうちに、HRは終わりをつげ、休憩時間に入る。
ニヤリと口端を吊り上げながら、今後の展望考えながら次への行動に移るのだった。




