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蜘蛛
「何だあれ···」
あまりにも巨大なその蜘蛛に思わず出た言葉だった。しかし、圧倒されると同時に僕の心の中には、あれを近くで見たいという欲望が渦巻いた。
そして、見たい見たいという欲求を満たすように、僕はまた、望遠鏡を覗こうとしたその時、途轍もない眠気に襲われ、倒れた。
翌朝、床で意識を失った僕は目が覚め、起床時で重い体をゆっくりと起こしあげ、自分の手元を見た。
そこには、昨日見たものが夢でないと裏付けるかのように握られた望遠鏡があった。
やはり、あれは夢でないのだろう。そうすると、昨日見たあれは····
あの蜘蛛について考えながらも取り敢えず、学校の準備をすることにした僕は、望遠鏡をケースの中にしまう事にした。