五話
ルナの魔法はすごかった いつかは、俺にも使える日が来るのかな?
ルナも最初は魔法の適性が無かったらしい
「無かったのにどうやって魔法使いになったんだ? その方法なら俺でも魔法使いになれるんじゃ」
「おすすめはしないわ あの時のことはもう思い出したくもない」
ルナは悲しい表情を浮かべた
余程辛い思いをしたんだろう
話を変えた方が良さそうだ
「ちょっと魔法を使って見せてよ あの男の魔法とは違うんだろ? ルナの魔法は」
俺がそういうと、ルナはパッと笑顔になった
魔法使いになるのに苦労したが、魔法自体は好きなのか
だから、そこまで頑張れるのか
「昔は詠唱つきが主流だったんだけど、今は無詠唱が普通ね こうやって」
そういいながら、ルナは人差し指に小さな火をつけた
指は熱くないのだろうか
「でも、私は詠唱つきの方が好きよ だって、かっこいいじゃん」
ルナは目を閉じ、詠唱を始めた
『偉大なる水の精霊よ 今しがた我にその力をお貸しください ウォターブレード!』
詠唱が終わると、周りの木がきれいに伐採されていた
これは結構便利なものじゃないのか?
「すごいじゃないか! これがルナの魔法かあ」
俺はルナの魔法についてもっと知りたくなった
気がつけば魔王討伐のことなんて忘れており、ルナの魔力が切れるまで魔法を見せてもらっていた
次回も読みたいと思ったら評価の方よろしくお願いします