百九十一話
「それは、ルナかな」
「え、ええ!? 私ぃ!?」
ルナが驚いていた
何をそんなに驚いているんだ?
「ルナは魔法使いで魔法で戦ってくれるし 最近は使ってるのを見たことないけど それでも魔法が使えない俺にとってはすごくありがたい存在だぞ?」
「…………」
「それに、たまにふざけたりするが、やるときはきちんとやってくれるところもいい とにかくルナはいてくれるだけでその場の空気がよくなるんだ」
ルナは、うつむいたまま何も言わない
怒らせてしまったのだろうか
「何か言ってしまったのなら謝るが」
「い、いや まさか私のことをそんな風に思っていたなんて知らなかったからびっくりしちゃって」
聞かれなかったから、誰にも言ってない
そういうものだ
「本題は何なんだ?」
「えっとね これからも私と一緒にいてくれる?」
「そんなことか 心配するな 死なない限りは一緒にいる 約束しよう」
俺がそう言うと、ルナが俺に近付いてきた
顔があと数センチでくっつきそうなくらい近付いた時、ルナが一言
「ありがと」
と言い、頬に口づけをした
俺は一瞬何をされたのか分からずポカンとしていると、顔を真っ赤にしたルナに追い出された
「じゃあ明日 頑張ろうね! おやすみッ!」
「お、おう おやすみ」
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