百八十五話
俺は一人青い炎の中を走っていた
一人の女の子を探すために必死に走っていた
俺たちがここに来てから結構時間が経ったというのに炎の勢いは一向に収まらない
何か特殊な魔法か何かなのか?
そんなことを考えていると、地面に何かが落ちているのを見つけた
それは小さな靴だった
片っぽだけそこに落ちていた
俺は嫌な感じがした
俺は走るスピードを上げる
まさかのことを考えてしまう
人影が見えた
よかった まだ助かったか
そんな俺の安堵は見事に打ち砕かれる
「あら? まだ人が残ってたの?」
「まあ、誰かがこの街に入ってきたのは分かっていたが まさか貴様だったとはな」
そこには、もう二度と見たくないと思っていた顔があった
ペレジネとキリリス そして、その傍らに一つ影が見える
「おい その子に何をした」
「あら? お知り合いかしら? ならごめんなさいね」
ペレジネは謝るがその言葉に反省の感情は一つもない
こいつらは、いつも悪びれる様子も見せず簡単にこんなことをやってのける
俺がこいつらを気に入らない理由の一つだ
「こいつは俺たちに必要なものを持っていたから借りただけだ もう必要ない」
「そういうことなの だからここにいる理由も今なくなったの それじゃ」
「待てっ! 話はまだ!」
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