百六十四話
先代の勇者が慌てている
何か気づいたことでもあるのか
「どうかしたんですか?」
「この街がおいらがここに来た時とは明らかに発展しすぎている! まさか!」
先代の勇者は走っていく
俺達もその後を慌てて追いかける
「やはり、そうか……」
先代の勇者は息を切らしながら言う
俺にはだいたい想像がついていた
「無いんですよね 五石が」
「ああ 確かにここにあるはずなんだが この街を発展させるときに動かしたのかもしれない」
先代の勇者が五石を見たという場所は、今は大きなビルが建っていた
一応このビルの中に入ってみるのもいいのかもしれない
「この中に入ってみませんか? この場所にあったのなら、ここの人の誰かが知ってるかもしれないですし」
「それもそうだな 逆に何か見つかるかもしれないしな」
俺達はビルの中に入ってみることにした
ビル内はとてもきれいだった
ビル内で、男の人が話しかけてきた
「ようこそプリローダカンパニーへ ご用はなんでしょうか?」
「あの、この場所に五石っていうものがあったと思うんですけど」
俺がその話をすると、その人は驚いた顔をした
「あなた方は勇者様ですか しばしお待ちください」
男の人は奥へ戻っていった
何か嫌な予感がするが大丈夫だろうか
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