百五十八話
「この人はおいらの昔の仲間だ 魔導師をしていた」
「ええ!?」
ルナが驚いている
それもそうか ルナは魔法使いだ
魔法使いにとって魔導師はあこがれの存在なのだろう
「魔導師みたいなすごい人がどうしてこんな場所にいるんですか?」
「私も進んでここにいるわけじゃないわ 勇者と一緒に旅をしていた時の傷を癒しているのよ」
でも、その旅はとうの昔に終わったんじゃ……
俺はおばさんに話を聞こうとしたが、先代の勇者によって遮られた
「ここに来た理由は分かってるだろ? 五石を集めに行くんだ こんなところで立ち止まっていたら何も始まらないぞ」
「そ、そうですね」
俺達はおばさんに別れを告げ、船に乗る
その間 おばさんはずっと笑顔だった
「先代の勇者さん あの人は何者なんですか? 昔一緒に旅をしていたって話でしたけど」
「ああ その話か 特に変わったことはないぞ? ただ本当に一緒に旅をしてただけだ」
俺達は船に乗り、ある島に向かっていた
先代の勇者は島のことについては、全く教えてくれなかった
全ては島につけば分かるということなのだろう
ルナは、やはり船に乗れないみたいでレフコンに乗って空を飛んでいた
船酔いでもするのだろうか
「ここだ」
先代の勇者は一つの島を指さした
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