百五十二話
レフコンに言われてしまった
無意識のうちに一人で話していたのか
「すまない それで何の話だった?」
「この街のどこに五石があるかっていう話でしょ?」
ルナからも言われてしまった
聞いてなかったのは俺だけなのか
「そうだ かと言ってもおいらが知ってるのは生きていたころの話だ 今がその場所にあるとは限らない」
「そんなあ ここまで来てそんなことはないだろう?」
俺は先代の勇者に懇願する
先代の勇者は俺の頭に手を乗せ話す
「よく考えてみろ この街は五石について話すのも嫌な者たちばかりだ そんな者たちが進んで五石を移動しようと思うか?」
そう言われてみればそうだな
なら、少なくともこの街にある五石は先代の勇者が生きていた頃の場所にあると考えていいわけか
「そういうことだ 今からその場所に案内しようと思うが何かしたいこととかやり残したこととかあるか?」
先代の勇者が、まるで先生のように言う
そう言われると心配になってくるのが人間だ
「もう少し街を探索してみるよ 何か見つかるかもしれないし」
「ウム 準備ができたらいつでも声をかけるといい ここにいるからな」
俺達は、一時的に先代の勇者と別れた
と言われても、何をするってわけでもない
「それで どうするの?」
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