百四十二話
レフコンには悪いが、ここは俺にさせてほしい
魔王を討伐するために俺はもっと強くならなければいけない
「ほう、粘るな勇者よ」
「俺も伊達に勇者として生きていないからな」
海の支配者の方にも疲れが見え始めている
そろそろ決着がつく頃か
俺は剣に力を溜める
俺の剣が赤く光る
五石の一つがかすかに震えた
「これで終わりだあああ!!」
俺は海の支配者に向けて剣を振った
俺の攻撃は海の支配者に完全に命中した
しかし、海の中だというのに剣を簡単に触れるなあ
これもルナの魔法のおかげか?
「お主の強さ、我が身にしみて痛感した よろしい 箱の中を自由に見る許可を与えよう」
俺の攻撃が完全に当たったにも関わらず、海の支配者はピンピンとしていた
だが、もう戦う意思はないように見える
俺は箱に括り付けられているルナを無視して箱を開ける
中には思った通り、一つの宝石が入っていた
色は青 おそらく五石の一つだろう
俺がその宝石を手に取ると、剣のくぼみにおさまった
五石の一つのようだ 残りはあと二つか
「お主の戦い方 見事だったぞ しかし、今のお主の力でも魔王を倒すことは不可能だ」
「……それだけ魔王が強い、ということか」
五石の力を借りてもなお、魔王には勝てないというのか
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