百三十九話
「勇者殿が投げろという顔をしていましたので」
「だからってそんな真面目に受けなくてもいいのに」
「いえ、勇者殿は私の尊敬するお方ですから」
そんな話初めて聞いたぞ?
レフコンの尊敬する人は俺なのか
「そんな話は置いておいて ここには遊びに来たんじゃない 五石を探しに来たんだ」
「そ、そうだったわ 海のことに夢中ですっかり忘れてたわ」
忘れるなよ 大事なことだろ
でも、それくらい海というものは人を魅了するのか
「確かおばあさんの噂の話によると、南の街は海の底にあると言ってました」
「そうだ でも俺達は海の底に行くことはできない 海の中は空気がないからな」
そこで、俺はルナの魔法を使うことにした
さすがに海の底に行ける魔法くらいあるだろう
「あるにはあるけど もうちょっと遊んでからでも――」
「五石の方が優先だ」
俺はルナの言葉を遮ってまで答えた
ルナが頬を軽く膨らませる
「分かったわよ でも、終わったら遊んでもいいよね」
「そこは終わってから考えよう」
ルナに空気ナシの魔法をかけてもらい、俺達は海の底に向かう
魔法のおかげで海の中でも息ができる
俺も早く魔法を覚えたいものだ
結構潜っているが、なかなか海の底につかない
この海はどこまで続いているのか
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