十三話
ルナの準備が整った
魔法はいつでも放てるが、果たして効くのかどうか
そこが唯一の問題である
「よしッ シェルド 離れてくれ 最後の仕上げだ」
シェルドは素直に離れてくれた
こういうところは本当に助かる
俺が魔物に痛恨の一撃を食らわせる
そこで弱ったところをルナの魔法でやっつける
そういう手はずだ
俺は王からもらった勇者の剣を魔物に降り下ろす
魔物に痛恨の一撃を食らわせた ひるんでいる今がチャンスだ!
「ルナ! 頼むぞッ!!」
「任せてって! 今日は時間がないから省略するよッ! エクストラファイア!」
魔物に向かって獄炎が飛んで行った
獄炎は一瞬のうちに魔物を包み込む
魔法ってすげえなあ
魔物は甲高い声を上げている
効いているみたいでよかった
獄炎が消え、そこには灰しか残っていなかった
「倒したのか 私たちが……」
「そうですよ シェルドがいてルナがいて、そして俺がいたからこそできたことですよ」
「ほんとほんと! 魔物相手に一歩も引かないシェルドさんかっこよかったー!」
シェルドはルナに褒められ、少し赤面している
が、次の瞬間 シェルドの背中に大きな穴が開いた
シェルドは血を吐いて倒れる
「ルナ、回復魔法は使えるか?」
「ええ、使えるけど 間に合うかどうか……」
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