百二十八話
「ウーム 分かった ここで会ったのも何かの縁かもしれぬ 勇者殿、どうかお願いする」
「分かりました 俺達にどんと任せてください!」
俺とレフコンは男の人に案内され、盗賊を見かけた場所に連れて行ってもらった
「レフコン? どこかで聞いたことが……」
盗賊たちは、ぱっと見で数十人いる
いくら俺でも苦戦を強いられるかもしれないな
「何を弱気になっているのですか 勇者殿にはこの私がついているじゃありませんか」
「そ、そうだな」
レフコンが俺に気合を入れるように言ってきた
そうだな ここでうじうじしていても仕方がない
行動しなければ何も始まらない
「やあ 皆さん 今日はおそろいでどこへお出かけですか?」
「ああん? てめえら誰だ?」
俺はなるべく盗賊たちを刺激しないような口ぶりで言う
刺激しすぎるとよくないことが起こりそうだからな
「特に怪しいものではありませんよ ただのとおりすがりと思ってくれれば」
レフコンは俺の後ろで黙っている
攻撃のチャンスを静かにうかがっている
「どうします、お頭?」
「どうするも何もねえだろ 顔が割れてんだ 始末しろ」
お頭と呼ばれた男の髪は赤色だった
どこかで見た気がする
「どこの誰かは知らねえが、俺達と出会ったことを後悔するんだな」
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