百二十二話
宝石というくらいだから、そんなに大きくはないのだろう
小さい物なら探しにくいな
とりあえず 俺達は洞穴の中を進んでいく
中は雪の世界の外より暖かかった
「行き止まりか」
「そうみたいね」
洞穴はそんなに大きなものではなかった
せいぜい数十メートルくらいだ
「中に何かしらあると期待してたんだが 期待外れか」
「そう決めつけるのはまだ早いみたいだわ」
ルナが何かを見つけたみたいだ
突き当たりには、簡易な机と書物が一冊置いてあった
またもや俺の読めない文字だ
ルナに見せて読んでもらおう
「これは…… ごめんなさい 私にも読めないわ」
ルナにも読めない文字がとうとう出てきたか
続いてレフコンにも見せてみる
「ん? これは珍しい 神話文字で書かれていますね それもずいぶん古いものです」
神話文字? 聞いたことない文字だ そんなものがあるのか
それで、内容はどんなものが書かれてるんだ?
「そうですねえ 『かつてこの地を巨悪な魔物が襲った これはその魔物を封じるものである 決して触るべからず』と書かれてあります」
それをこんなに無造作に置いているだなんて
昔の人はどういった考えをしてたんだ?
「え もしかしてこの宝石取っちゃだめだった?」
ルナが赤く光る宝石を手にしていた
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