十二話
男が言っていた魔物は、異形種だった
俺も勇者として数多の魔物と戦ってきたが、こういう種類は初めて見る
俺の知らない魔物もそう多くないはずだ
ならば、こいつは新種の魔物か
どんな行動をするか見当がつかない
ぶっつけ本番だ こういうのが一番困る
「ルナ 魔法は使えるか?」
「ええ、問題ないわ ただ、あいつに効くかどうか」
「効かないならば、こちらで何とかします 勇者殿は私の援護を頼みます 私たちの街です 私が先頭で戦わないと戦士の恥でしょう」
そう言い、シェルドは魔物に突撃していった
さすが戦士だ 戦士は特攻部隊ともいわれている
先陣をきる者こそが戦士に向いている
「はあッ! はッ! くたばれッ!!」
シェルドは血気盛んに戦っている
シェルドだけに任せていては、勇者のくせに と言われてしまう
ルナに魔法の準備をしてもらい、俺も魔物に飛び込んでいく
「助太刀 誠に感謝するぞ、勇者殿!」
シェルドは、魔物の攻撃を防ぎながら言う
シェルドも強い冒険者、魔物の攻撃すらかわせないでどうする
シェルドとの戦いで、魔物の攻撃パターンがだいたいつかめた
後はいいタイミングで、魔法を放つことができれば満点だ
俺はルナに声をかける
「準備はいいかー?」
「いつでもOKよー!」
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