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百十七話

「ああ あえて言わなかったんだ」

「どうして? って聞かなくても分かるわ」

「そうか でもあの子達なら自分たちでたどり着くだろう それに、おいらにできなかった魔王討伐もきっとやり遂げてくれると信じている」


トーリアは左手を横に軽く払い、先代の勇者を帰した

そして、一人静かに呟く


「魔王を倒すのはそんな簡単なことじゃないわよ」


先代の勇者に言われた通り、俺達は魔王を倒すために残り四つのものを探すことにした

だが、詳しい説明は一切なかった


昔からこの世界には五つの神器が存在している

そのことを言っているのか?


神器 この世界で神に近いくらいの力を持っている物

その神器を手にした者は世界を変えることもできる

それぞれの神器は人に見つからないような場所にあると言われている


それぞれの詳細は、明かされていない

どこにどんなものがあるのか誰も知らないのだ


「そんなの探しようがないじゃないか」

「とりあえず、それぞれの街に行ってみようよ 何か情報がつかめるかもしれないわよ?」


ルナの言うことに従うことにした

それくらいしか情報はないからだ


レフコンに乗り、北の街に向かった

北の街は、この国で一番寒いと言われている

俺は寒いのが苦手なので、覚悟して向かう

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