百六話
俺は押し入れに入る
勇者が押し入れに入るなんてそんなことあるか?
押し入れはとても狭い
レフコンが心配してくれるが、ルナが引き留めている
「でも、勇者殿も反省してますよ」
「ダメよ! そんなことを許していたら勇者もダメになっちゃうわ」
「だからって、押し入れに閉じ込めなくても」
押し入れの外ではレフコンとルナが言いあっている
俺が入ると余計めんどくさくなりそうだ
押し入れの中は暗くとても静かだ
外もいつの間にか静かになっていた
二人とも眠ってしまったのか?
俺はそっと押し入れを開ける
部屋は電気が消えていた
真っ暗では無かったが、あいつらは眠っているのか
ガサッ!
どこからか音がした
誰かいるのか?
そこにはテロスがいた
テロスの隣には、目の部分を隠している女性がいた
「お前は誰だ! どこから入ってきた!?」
「もう見つかっちゃたかあ ざーんねん」
女性はテロスを連れて、どこかへ飛んで行った
俺は追いかけようとしたが、床で寝ているルナに引っかかり無理だった
ルナが床で寝ることはしない
そう考えると、さっきの女性に眠らされたのか?
「おい! ルナ! 起きろ!」
「んんーー??」
ルナがモゾモゾと動き出す
レフコンも眠っていた
レフコンでも相手にならないのか
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