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彼は言った。「この料理は不味い。」

彼女も言った。「本当だわ、美味しくないわね。」

私は料理を食べなかった。味は知らないまま。

文河原病院 院長 (はす) 啓治(けいじ)

「きゃあああ!早く!救急車を!」


店員はすぐ電話をかけようとした。


「待て、救急車じゃない。警察に電話をしろ。」


....振り返ると客のおっさんがいた。


「そいつはもう死んでいる。もう助からない。」


「ええ...わかりました。」




10分後、警察が到着した。


「現場は動かさないでください。とりあえず事情を聞きます。」


山岡は話し始めた。

「店長と2人でコーヒーを飲んで話し合ってたら急に倒れたんだ...。」


「お前が殺したのか?」

俺は単刀直入に聞いた。


「馬鹿野郎!俺は殺してねえよ!」


怪しいな...。


「まて、小僧。」


さっきの客のおっさんじゃねえか....。


「ゲッ!脳パス!」


「おう!警部さん、また会ったな笑」


こいつ警察と面識があるのか...?それに脳パスってなんだ...?本名ではない...よな。


「今から俺がこの事件の一部を説明してやる。容疑者は3人、山岡と店員、そして猛だ。」


「なんでだよ...他にも客は何人かいるのになんで3人だけに絞れるんだ?」


脳パスは目を見開き、笑いながら話し始めた。


「俺は"真脳(しんのう)"に辿り着いた。勿論犯人が誰かはもう知っているぞ。だが、お前らに全てを教えては面白くない。少しずつ情報を与えてやる。事件はお前が解くんだ、敏宏。とりあえず容疑者は絞ってやったぞ?」


「なに..?意味不明なこと言いやがって...まさか、お前が殺したんじゃないだろうな!」


「ほう、俺を疑うのか?おい、お前らぁ!説明してやれ!」


テーブル席に座ってた客がその場で喋り出す。


「脳パスさんはその場から動いていません。脳パスさんが席に着いてから事件発生時まで私は瞬きせずに見ておりました。」

「同じく脳パスさんは事件発生時まで一言も喋っていません。共犯の可能性はほぼないと言っていいでしょう。」


な、なんだこいつらは...


「その人達の言っていることは正しいです...私は店内を定期的に見回っていたので解ります..。」


店員が肯定することによって、発言は真実へ昇華したような気がした....。

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