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人間の脳は1つだが、1つのことしか考えれないわけではない
2つの脳で1つのことを考えると、より良い考えになる
文河原病院 院長 蓮 啓治
チリン
「いらっしゃいませー」
洒落た喫茶店を見つけたので昼食をとることにした。
ふむ、ここはオムライスが人気なようだ。
「オムライスとブレンドコーヒーを頼む。」
「かしこまりました。しばらくお待ちください。」
...。
チリン
「ういーす。山岡だけど店長いるかぁ?」
「山岡様、申し訳ございません。店長はただいま留守にしております。」
「あぁ?今すぐ呼んでこいや!」
ヤクザのような男はドカりとカウンター席に座った。
恐ろしいぜ...。
「お待たせ致しました。こちらブレンドコーヒーです。」
「ああ、ありがとう。ところでさっきの男、あいつはなんなんだ?」
「えっと...店長とちょっとトラブルがあったみたいで。」
金銭トラブルってところか...。俺は礼を言いコーヒーを受け取った。
俺はもう一度あのヤクザを見た。
角刈り、サングラス、白スーツ...いかにもって感じだな。
チリン
「いらっしゃいませーお一人ですか?」
「はい!....あ!敏宏くん!」
む、あれは......
俺の名前を呼んだ男は俺の正面に座った。
「いやぁ〜奇遇ですね。何してたんです?」
こいつの名前は猛、高校のクラスメイトだ。
「ああ、今日発売の小説を買いに街に行って、その帰りだ。」
「いいですねぇ、また推理小説ですよね?面白かったら私も読みましょうかね。」
「面白いに決まっているだろう、俺が読み終わったら貸してやるよ。」
チリン
「いやー、すみません!ちょうど外に出てて!」
店長が帰ってきたようだ。その声を聞きヤクザは立ち上がる。
「おう!遅かったな!ちょっと裏で話あんだよ。」
店長とヤクザはバックヤードへ行ったようだ。
店員は店長とヤクザの2人分のコーヒーを作り持っていった。
数分後、俺はオムライスを、猛はパンケーキを食べていた。
「うわあああああああああああああああ!!!」
「!?」
バックヤードから悲鳴が聞こえた。
俺はバックヤードに向かった。
そこには
店長の遺体があった。