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せんしゃぶ!  作者: ヨシウス
24/24

せんしゃぶ! 第22話 ホワイトアウトの果てに

冬合宿に来たサカキュー。

俺「次こそ優勝したい」

みちる「まあ、そうだね」

晴「なら練習だな」

守「その前にまずは雪だろ」

彩「今日もしっかり積もってるんだし!」

窓の外の銀世界。

今、俺たち戦車部はニセコのホテルで冬合宿の真っ最中だ。

博「まあ、まずはコーヒーでも飲んで考えよう」

相変わらず松風先生はマイペースだ。

そう思いながら俺はコーヒーメーカーからカップに注いだ。


きっかけは千春の一言だった。

千春「冬も合宿するよね?」

みちる「どうせなら北海道なんかどう?」

俊也「ウィンタースポーツもガッツリしたいよね」

彩「ニセコなんかどう?」

俺「まあ、宿取れればな」

守「うちの系列なら取れるよ」



生まれて初めてスキーにスノボー、スノーモービルも。

親父もお袋も雪より海を好むのだ。


ふと、隣にスノーモービル乗りが声をかけてきた。

先日のダブルスでも顔を合わせた北方農業のキャプテン、手稲真斗だ。

真斗「サカキューはニセコまで遠征かい?」

俺「冬合宿つか、スキー合宿つか」

真斗「まあこっちもそんな感じだ。」

俺「とはいえ、雪でのタンキングバトルも練習したくてな」

真斗「どうだ、午後からちょいと相手してくれないか」

俺「望むところだ」


俺「てな訳で北農と試合でいいか?」

晴「俺は構わないぜ」

蔵人「どうぞ」

みちる「女子は?」

俺「女子も来てるらしいぜ」

昼食後いよいよスノータンキング。

タンキングバトルも雪世界では服も違うし足場の感覚が根本的に変わる。


挨拶もそこそこに両チームが補給基地に移動する。

普段のフィールドにあるような補給基地とは違い、要塞のように頑丈だ。

守「雪で潰れないようになってるのさ」

俺「中にはポットでお湯まで。選手の補給も万全だな。」

晴「とはいえ、ここにこもっていても勝てるわけじゃない。勝には外で戦わなきゃ」


ホワイト・アウトしそうなくらいの雪。

開幕早々に晴の砲撃が撃ち込まれる。

晴「こうやって地面を崩す。」

俺「雪崩起こるんじゃないのか?」

蔵人「斜面の形からしてそこまでは行かないぜ」

相手のロケットがすっ飛んでくる。

ロケット砲担当が2人なので雪に着弾すると雪煙の壁ができる。

俺「気をつけろ!雪に乗じて襲ってくるぞ!」

晴「俊也、偵察は迂回路で行け!」

その間にBMD4の面が突撃してくる。

蔵人と機関砲の撃ち合いになる。

晴がなにもない方角に機銃を打ち込む。

爆発!

面が放ったミサイルが迂回攻撃してきていたらしい。

晴「雪の世界では裏口が正面みたいだな」

いつのまにか真斗と牧水が接近してきた。

俺と守が迎撃する。

が、真斗と牧水の主砲からはミサイルが放たれる。

礼介の機銃がミサイルを撃ち落とす。

礼介「ちょいとノイズが多いな」

面はいつの間にか姿を消していた。

俊也「撃、こっちも逃げられたぜ」

俊也はロケット砲コンビの飯音と甲斐を攻撃していた。

甲斐はグレネードで爆風を起こす。

俊也の砲撃で飯音を中破させるも2人は逃げられたようだ。


俺と守は真斗と牧水を攻撃する。

牧水が守りに入る。

T-14なら砲塔が小さい分、ガードもしにくいと思っていたがT-90ならそれなりにガードできる。

と言う間に後ろから蔵人が襲いかかる。

蔵人「問題はガード面積より場所の方だよ」

蔵人のミサイルが牧水の脚に命中する。


牧水に撃破マークが付く。

雪では軽量な俊也と蔵人が有利だ。

そこへ礼介と晴が援護する。

晴「撃、ここはガードに回れ!」

俺と守で礼介を守る。

真っ白なところへの砲撃。


隠れていた面と飯音に命中した。

だが、こちらも晴に飯音のロケットがかする。

俺「晴!」

晴「まだ小破だ!気にするな」

面は大破、飯音は中破判定。

後ろから俊也が回り込んで2人を仕留める。


こちらが圧勝と思った瞬間だった。

轟音とともに雪崩のように雪がこちらに流れてくる。

その間にロケット砲とミサイルが降り注ぐ。

俺はかろうじて中破で止めたが、晴と守、礼介は撃破されてしまった。

俊也のグレネードで雪煙を起こしてなんとか逃げる。

サカキューは俺と俊也、蔵人の3人、相手は真斗と野柳、甲斐。お互いに3人だ。

甲斐がさらにロケット砲を注いでくる。

明後日の方角に着弾する。


蔵人「長距離は俺のミサイルだけと言いたいが弾切れだ」

俺「つまりは近距離だけか。」

俊也「手稲くんはもうミサイルないと思うけど、残りはまだミサイルとロケットあるよ」

俺「蔵人、基地へ行って補給してくれ」

俊也「僕たちはどうする?」

俺「ここは雪の中で陽動しよう」


俺と俊也は別々の方向に移動する。

一面の雪。

ホワイトアウトしたかのように感じる。

だが、それは相手も同じだ。

と、どこかから機関砲の音がする。

グレネードを投げつける。

野柳が飛び出してくる。

砲撃で止めを刺す。

雪の中でも流鏑馬うちは健在だ。

だが、そこに甲斐のロケット砲!

俺も大破してしまう。

更に眼前に真斗の主砲が飛んでくる。

かわすと砲弾は雪を吹き飛ばす。

俺の足元をすくう。

転げた俺の眼前に真斗がそびえ立つ。

そこへ俊也が飛びかかる。

真斗を撃破する。

しかし、今度は甲斐のロケット砲が俊哉の足元を吹き飛ばす。

俺と俊也は雪に脚をとられる。

甲斐が機銃の射程外からロケット砲で襲ってくる。

どうも予備弾を飯音からもらってるらしい。

甲斐の方から轟音がする。

蔵人のミサイルが甲斐を仕留めたのだった。

真斗「いや、いい戦いだった」

俺「女子の方も好勝負だったようだな」

あおり「髪が凍っちゃったよ」

みちる「あんたたちだけじゃないてこっちも凍ったわよ」

みちるも彩も雪というか、氷混じりの髪になっていた。


北方農業高校

グランドエイトの1つ。北海道千歳市にある。

農業を学んでいるので農業機械のように装備を扱う生徒が多い。

ドローンやロボット、遺伝子操作など技術には先進的。

前身の農学校からかぞえて創立140年。

「ほくのう」のあだ名。



手稲 真斗 (ていね まこと)

70期キャプテン。

黒髪スポーツ刈りの熱血漢。

T14使い。

バイトでスキーのコーチをやるなどウィンタースポーツが得意。


銭函 牧水 (ぜにばこ ぼくすい)

70期サブキャプテン。

T90使い。

焦げ茶髪でウェーブがかったショートヘア。

参謀役。敵の攻勢にも冷静さを保つ。

アボカドが好き。


届原とどわら 野柳やなぎ

黒髪ボサボサ。

背は若干低め(160〜170あたり)

BMP3使い。


苗穂 面 (なえぼ めん)

BMD4使い。

ドローンの名人で傍目には謎の研究ドローンをしている。メカ好きなので宇土工のメンバーとは仲がいい。

茶髪ロング。


北見きたみ 甲斐かい

BM30使い。

遺伝工学のプロ。


定山 飯音 (さだやま いいね)

BM30使い。

園芸の天才。

いいねが口癖。


千歳 あおり (ちとせ あおり)

70期女子キャプテン。

銀髪ロングヘアで普段はストレート。スレンダー体型。

T14使い。

しぶとさに定評がある。




伊達 コウ(だて こう)

BM30使いのサブキャプテン。

赤髪ボブ。

常識人。

視力が高い。


月形 みひめ (つきがた みひめ)

T-14使い。

金髪ロング。

参謀を務める優等生。ホタルと並ぶ巨乳。


松前 はやり(まつまえ はやり)

T90U使い。

茶髪セミロング。

植物ずきで花言葉の名人。

行動力が高い。


滝川 ほおずき(たきがわ ほおずき)

BMD-4使い。

ボーイッシュな黒髪ショートヘア。

堅物。


瀬棚 ほたる (せたな ほたる)

BM30使い。

黒髪ロングでお下げ髪。

ほくのう1の巨乳。

やや抜けているところがある。




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