⑤
次の朝である。
朝の登校時間が過ぎて担任が教室に入り見渡す。
「・・・・・おい、バカがいねーぞ。あのバカは頑丈だけが取り柄なのによ」
呆れながら先生はそういう。
「確かあいつの友達は誰いたよな・・・・・そうか、お前か」
そう俺だ。昨日、あのバカといっしょに帰って途中で変な女にバカを治す薬をもらう現場にいたのは俺だ。
「あのバカがどうして学校休んだか知ってるか?」
知ってる。今朝、家に電話がかかって来たのだ。学校を休むとその理由がこうだ。
「なんか、バカを治す薬を飲んだから腹を下したらしくて今日は動けないそうなので休みますとのことです」
教室中が静まり返る。
そんなバカなと思うがあいつならやりかねない。
ちなみに電話ではもうバカは嫌だと腹痛に耐えながら泣きながら俺に訴えた。
「・・・・・・バカだな」
「バカですよね」
バカは薬では治らない。
だが、バカを治す薬。あのバカには少し利いたようだ。
サランラップの厚さって10マイクロくらいしかないんですよ。
とっても薄いんですよね。
そんなサランラップに負けず劣らずの薄っぺらいお話ですが、最後まで読んでくれてありがとう。
このお話を書こうと思ったきっかけは大学の課題の計算で分数の計算の凡ミスをして「バカだな~。こんなバカを治す便利な薬とかないかな~」と思ったので書きました。
予想通り超薄い内容ですが・・・・・。
それでも読んでくれてありがとうございます。