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ねぇ、ちょっと聞いてよ  作者: 有栖さん
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走れ、ワタシ

ねえ、ちょっと聞いてよ。



私、この間の踏んだり蹴ったりな1日なんてめじゃないくらい、とんでもないことしちゃったよ。



私ね、とあるアルバイトをしているんだけど。

その日はいつもと違うお店(以下、他店)に応援に行ってたわけさ。

それで、慣れないお店でいつも通り頑張って働いて、クローズ作業もしたの。で、よし終わったぞーって他店のアルバイトの人と駅に向かって、お別れした瞬間に気がついたわけ。忘れ物したってことに!



その忘れ物が、どうしても今日持って帰らないといけないものだったから、本当に大焦り!!!

お店に戻るにしても、さっき別れたアルバイトの人が鍵を持ってるから入れない。それにその人は他店の人だから連絡先をしらない。

...つまり、今見つけられなかったらお店に取りにはいけないということに気がついて、急いでアルバイトの人が歩いていった方を探したんだけど、全然見当たらなくて、もうパニック!!



それで色んな人に相談した結果、他店の鍵をもっている私のお店のアルバイトの子を発見できて、鍵をもらうためにその子の最寄りまで向かうことになったんだけど...。

なんと、もう電車がない。

それなら自転車で行く!と思って検索したら、現在地から50分かかる距離。


え???


いや、仕方ないよね。

行くしかないから。走れ、ワタシ!!!!

ということで、夜の11時半、私は自転車で50分かけてその子の最寄りまで向かっていったのです。



私、自転車移動が好きなのでなんとかなると思っていたのですが、結構つらい!!!

自転車で50分って、結構疲れるんだね...。

はぁはぁ言いながら、なんとか最寄りの駅について、馬鹿な私のためにわざわざ鍵を持ってきてくれたその子と合流。

「なにやってるんですか~笑」なんて笑って鍵を渡してくれたその子の優しさに感謝が止まらない...。

本当に申し訳ない、ありがとうと何度も言い、私は次の目的地、他店へと向かったのだった。



そして、覚悟はしていたけれど、やっぱり遠い!

その子の最寄りの駅から他店まで、なんと1時間!!!

その時点でもう12時半。

先は長い!!!!!



この頃になると、もうひとりカラオケ、ひとりノリツッコミが止まらないの。

他人の目とかまったく気にもならない。

だって、そんなこと考える余裕がないから!!!


...長い長い道のりを走る中で、無意識に口からでたのは

「がっかりして、めーそめそして、どーうしたんだーい」

というメロディ。

そう、国民的アニメの主題歌だった。


自分で自分を応援するように、この歌ばっかり口ずさんでたよね。本当に名曲だよ...。



そんな極限状態になりながら、走り続けること1時間。

ついに他店に到着したのだ!!!!

うぉおおおお!!!という気分でお店に入り、忘れ物を回収。ミッションをやりとげた!!!!



はぁ、よかったー!家に帰るぞ!と意気込んで、コンビニで買ったパンを食べながら、また自転車に乗って帰ったの(パン食べながら自転車乗らないでね、危ないから!!!)。

本当に帰り道になると、緊張感がなくなるからか、身体中が痛くなってくるのよ。絶対筋肉痛。

確かに2時間近く自転車こいでたら、疲れちゃうよね。

でも、ほんと、忘れ物回収できてよかったー


.....なんて思ってたら、

次の瞬間、パンを落としたの!!!!!


半分しか食べてなかったのに!!

するっと落ちていったの。え、そんなことある!?

(こういうこともあるので、皆は絶対にパンを食べながら自転車に乗らないでね!!!!)



もうなんなの!?という気分になって、そのまま帰っちゃおうとも思ったんだけど、こんなときだからこそ、ちゃんと落としたパンを拾って家で捨てよう、徳を積もうと思って、ちゃんと拾いに戻りました。えらい。

いや、全部自分のせいなんだけどね...。



そうして、家に着いたのが、2時すぎ。

約2時間半の長旅でした。

もう汗もだくだく。足もがくがく。お疲れ様。





この長い旅が終わって思うのは、鍵をもってるアルバイトの子がいたことがいかに奇跡だったか!!

他店の鍵なんて、なかなか持っていないのに、偶然あの子が持っていたからこそ、私が忘れ物を取りに戻れたんだと思うと、本当に感謝の気持ちが止まらなかった...。

自分の運のよさとあの子の優しさに胡座をかかず、猛省して、今後はこんなことが起こらないように肝に銘じました。



ちなみに、友達には「忘れ物ひとつのために2時半自転車を走らせた女」という若干不名誉なあだ名をつけられました。

いや、全部事実なんだけどね笑

文字にするとより自分の馬鹿さが際立つよね...笑


皆はこんなことがないように、忘れ物には気を付けて生活してね!!!



じゃあ、ここまで私の馬鹿話を聞いてくれてありがとう!

本当に感謝してるよ!

また、何かあったらお話しようと思うから、もしよければ、また聞きに来てくれると嬉しいな。



じゃあ、また!あなたは素敵な一日を過ごしてね!ばいばい!


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