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第3話 ドラゴンの卵


 時間はあっという間に過ぎていった。


 アースガルドに転生して最初は戸惑ったけど、すぐに順応。


 そもそも俺は赤ちゃんからの再スタート。

 あらゆることについて、両親や先生が手取り足取り教えてくれたよ。


 アースガルドのこと。

 この世界には剣と魔法があること。

 そしてモンスターのことについても。


 もっともこの世界のことについては、大方理解してたけど。

 なにせ1500時間もプレイした身だからね。


 そんなこんなで月日は流れていき――


「ノエルよ、16歳の誕生日おめでとう」


 俺は16歳の誕生日を迎えた。

 屋敷の大広間で父と母、それに執事やメイドたちが祝ってくれる。


 ――ノエル・リントヴルム。

 それがこの世界での俺の名だ。


 リントヴルム家は辺境の貴族で、俺はその跡取り息子。

 なので両親は大事に俺のことを育ててくれた。


 お陰で肉体は健康そのもの。

 転生前より健やかに過ごせてるよ。


「うん、ありがとう父さん」


「お前はリントヴルム家の名に恥じない男に育った。父さんは誇らしいよ」


「えへへ……。それじゃあ、あの……」


「わかっているとも」


 父さんはそう言うと、執事から大きな箱を受け取る。


「お前がずっと欲しがっていたモノだ。取り寄せるのに苦労したぞ?」


「! やったぁ!」


 父から箱を手渡された俺は、さっそく開けてみる。

 中には――”巨大な卵”が納まっていた。


 まだら模様の斑点が特徴的で、時折カタカタと動く卵。

 間違いない――。


「希少なドラゴンの卵だ。言っておくが――」


「大事にする! 捨てたりしない!」


 ようやく……ようやく手に入れたぞ!

 念願のドラゴンの卵だ!


「〈ステータス〉」


 俺は我慢できなくなり、唱える。

 すると俺の両目に画面(・・)が映った。



==========


名前:ドラゴンの卵

種族:詳細不明

性別:?

年齢:0歳

レベル:0


攻撃力:0

防御力:0

素早さ:0

知能:0


属性レベル

〔炎〕Lv:0

〔水〕Lv:0

〔風〕Lv:0

〔土〕Lv:0

〔光〕Lv:0

〔闇〕Lv:0


親密度:0

魅力:10


性格:?


==========



 ――”ドラゴンの卵”のステータス。


 まだ孵化前なので、どんなドラゴンが生まれてくるのかはわからない。


 ダンプリの世界はドラゴンの種族にだって強弱がある。

 出自が不明な以上、弱い子が生まれる可能性もなくはない。


 でも俺は……この子がどんなドラゴンだろうと、立派に育て上げてみせる。


 この子を――最強のドラゴンにしてみせるんだ!


 ああ、もう今からワクワク止まらないよ!


「孵化まではまだ時間がかかるらしい。きっとお前が向こう(・・・)に着いてから生まれるだろう」


「……? 向こうって?」


「ハハハ、実はお前にプレゼントがもう1つあるんだ」


「今日まで隠してたのよ。ノエルに驚いてほしくって」


 にこやかな笑顔を浮かべる父と母。

 続けて、父さんは懐から一枚の封筒を取り出した。


「実は、お前に推薦状が来ていてな。――『フォルシティ魔導学園』への入学推薦状が」



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