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第1話 プロローグ ー真人side-
「あー現実は爆発だー」
10月といえどもまだ暑さの残る初旬。
学校や企業では制服や作業服の衣替えが行われた直後。
夕方5時といっても日によってはまだ暑い。
仕事帰りに立ち寄った公園で真人はベンチに座って一人ごちた。
「もう30になって早何日?職場の連中は殆ど家庭持ってるもんな。あー空しい。こっちは家庭どころか童貞だっつーの。」
家庭や童貞などどうでもよかろうなのだぁとあのお方もおっしゃってました。
ごくっごくっと手に持ったコーヒーを嚥下した。
「そういや今ではもう日本中どこでも売ってるもんな…」
手に収まる黄色い缶に向かって呟いていた。
「チバラギコーヒー」
「チバラギコーヒー」
ん?
誰か同じタイミングで同じ事呟いた奴がいるな…
声のした方向、首を左に向けるとそこには同じく片手にチバラギコーヒー
正確にはMAXコーヒーを片手にこちらを見る女性がいた。