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ウメコのダンジョン  作者: かが みみる
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地宮04年1月14日(土)

1週間ぶりにウメコに会いにきた。入り口が大きくなっていた。物置直下の縦穴を降りると階段になっており、立って歩ける。階段を下りていくと、前よりも深くなっていた。

中に入るとこれまたかなり広くなっていた。前はいきなり部屋だったのに、通路があり、二手に分かれている。


「カズキ様。右側にお越しください。」


ウメコの声が右側から聞こえてきた。声に従い右側の通路へ進む。するとその先にウメコのいる部屋があった。部屋も広くなっている。12畳くらいはあるだろう。ウメコの核も大きくなっていた。


「ウメコ。随分と広くなったな。」


「はい。あれから1週間もありましたので。」


「この椅子とテーブルは?」


「カズキ様には必要だろうと思い作っておきました。」


「反対側の通路は何があるんだ?」


「私の生命体としての本来の活動の場を構築中です。」


「へぇー。後で見に行ってもいい?」


「構いませんが、気をつけてくださいね。」


とりあえずウメコとアニメを鑑賞した。1週間分を撮り溜めてのまとめ見だ。俺もウメコと見るために、今日まで見ずに我慢してきたのだ。

面白かった。でも今日はエッチな展開があって、二人で見るのは恥ずかしかった。


「カズキ様も年頃の男性ですので、そういったことに興味をもつのは正常だと思いますよ。」


「興味があってすみません。恐縮です。」


「私は植物に近いので性別というものはありませんが、生殖行為は生命体として必要な行為ですから、恥ずべき行為ではないと思いますよ。それに生殖行為を単なる行為にせず、様々な形に彩る人間の男女の機微というものには大変興味があります。」


「理解を示していただき感謝します。」


「カズキ様も早く異性を捕まえて生殖行為をされるとよいと思います。」


「あっ、はい。頑張ります。」


「首尾よく捕まえたら紹介してくださいね。」


「鋭意善処する所存でございます。」


ウメコが理解のある母のようだった。



アニメ鑑賞後はウメコの生命体としての本来の活動の場だという、左側の通路の先を見せて貰った。

枝分かれが多く、入り組んだ迷路のようになっていた。

ウメコの部屋に戻りあそこで何をするのかと聞いてみると、


「いわゆるダンジョンです。生命体を誘い込み、捕食する場です。迷わせるために意図的に複雑な構造いしています。そこで死んだ者を消化吸収して私の栄養にするのです。」


恐い話だった。


「私は『ダンマスウォーズ』で言うところのダンジョンコアにあたります。私の体内とはすなわち、ダンジョンのことです。まだ成長途中ですが、これからモンスターにあたるものも体内で生み出していきます。カズキ様もダンジョンで戦ってみたいと仰られていましたよね。私がモンスターを生み出せるようになりましたらどうぞお試しください。」


遠慮します。


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