地宮04年2月9日(木)
「ウメコ~。動物はやっぱりハードルが高いよ~。犬の里親募集みたけど、ちゃんと飼っているか時々確認に来るって書いてあるんだよ。魚釣ってくるとかじゃだめかな?」
「それでは動物は私が捕獲を検討します。どこか地上にダンジョンへの入口を作りたいのですが、人に見つからない良い場所はありませんか?」
「動物がいそうなところだと山だよな~。数km離れているけどいける?」
「まだそこまでは厳しいです。近場でお願いします。」
「じゃあ、道路を挟んだ向かいの空き家かな。あそこなら人には見つからないと思う。」
「動物はいますか?」
「野良猫は棲みついているよ。」
「モフモフですか?」
「俺は動物嫌いだし、触ったこと無いから分からないよ。」
「まあ良いでしょう。カズキ様には目印をお願いしたいのですが。」
「目印?その場所に突っ立っていればいいの?」
「はい。それでお願いします。」
空き家の庭に忍び込み、人目につかないところでぼーっと突っ立っている。誰かに見られたら怪しいやつとして通報されるだろう。寒いし早く帰りたい。
2時間ほど待っていると突然地面に小さな穴が空いた。そのまましばらく待つが、その後は変化が無い。もういいのかな。帰ろう。
帰るとウメコにお礼を言われた。
「カズキ様。ありがとうございました。とりあえず猫が通れる程度に穴を拡張していきます。その後も少しずつ整備していきます。」
「人は食べないでね。」
「はい。もちろんです。」