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ウメコのダンジョン  作者: かが みみる
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地宮04年1月21日(土)

第9~11部まとめて投稿。

今週もウメコのところに来た。穴は前回よりも更に深くなっていた。それからウメコの部屋に繋がる通路が隠し通路になっていて、俺が近付く自動で開いた。発光物質の生成にも成功したようで、ウメコの部屋は明るくなっていた。

ウメコの部屋には本棚ができていた。前回山積みにして置いていった漫画や雑誌、新聞などが綺麗に並べられていた。


「手はあるの?」


「はい。これです。」


天井から蔓が延びてきて、器用に本棚から漫画を取り出した。


「ウメコは凄いな。何でもできるんだな。」


「はい。これくらいのことは問題ありません。」


「ウメコと同じ様な生物は見たことも聞いたことも無いけれど、ウメコには同種の仲間っているの?」


「はい。何処かにいるはずです。私がもっと成長していくと、近くの他のダンジョンコアの情報も得ることができると思います。近付けば意思疎通もできるようになります。」


「でも今までウメコの様な存在が発見されていないというのは不思議だなぁ。」


「それは私たちが地球に棲みついたばかりだからだと思われます。」


「えっ?地球に棲みついたって、ウメコは宇宙人なの?」


「他の星から来た生命体を宇宙人と呼ぶのであれば、そうなりますね。」


「何時頃来たの?」


「私はこの星で生まれましたので正確なところは分かりません。ですが、私の親がこの星に棲みついた第一世代だと思われますので、10年から20年前でしょう。」


「へぇー。親とかいるんだ。兄弟もいるの?」


「はい。私の親は沢山の子供を産み、世界中にばら撒きました。」


「えっ?ウメコの兄弟って世界中にばら撒かれたの?もしかしてそれってかなり拙かったりする?」


「そうですね。私はカズキ様と生活していた間は成長できませんでしたが、兄弟たちは私より2年先行して成長しているはずですから、既にかなり成長していることでしょう。成長してきますと人との衝突は避けられません。いずれ兄弟たちと人間の戦争が始まると思います。」


「それってやばいじゃん!ウメコはその兄弟たちの仲間なの?」


「いいえ。私たちはいずれ縄張りを争うライバルとなることが宿命付けられていますので、仲間意識はありません。それに私は人間の文化に触れてその素晴らしさに目覚めました。私は人間という種とは共存を目指したいと考えています。」


「本当だね!?ウメコは味方なんだね?信じるよ?」


「はい。カズキ様とは良き友人関係を続けられると思います。」



今日は重い事実を知ってしまい気持ちが沈んだが、ウメコと一緒にアニメ鑑賞していたら気分が晴れた。ウメコは俺の友達。それでいいじゃないか。


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