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魔法訓練!

 休日が終わり、私は制服を着て、いつものようにポニーテールに髪を結ってから学院に登校した。リュカとルルのために冷蔵庫にいくつか作り置きをしておいた。リュカは私が居ない間には授業がない教科の教科書を読ませている。魔法使われると何かあったら大変だからね。


 階段を上がり、教室の扉を開ける。


「おはよう、ルミア。」


「おはようございます!」


「・・・おはようございます。」


 ゼラル、ベル、エレナがあいさつをしてきてくれた。ゼラルとベルは朝に強くて真面目なので登校が早い。エレナは来るのは早いが朝に弱いのかとても眠そうだ。


「おはよう。」


 そう言って自分の席に着き、身支度をする。前世でも今世でも私は少しだけ朝に弱い。だから登校時間はギリギリの五分前。・・・入学式のようにカイはだいたい十秒前とかに走ってくる。今日もギリギリだった。


 そして鐘が鳴り、メルイア先生が入ってくる。


「皆、おはよう。今日はいよいよ魔法訓練だ。気を引き締めて取り組んでくれ。」


「「「「「はーい。」」」」」


「うん。良い返事だ。ではこれでホームルームを終了する。一から四時限目までが訓練なので、魔の森まで来るように。以上だ。」


 そう言って先生が出て行くと、グループでまとまって移動し始める。いつものグループで集まり、魔の森へ向かう。







「・・・緊張するなぁ。」


「そぉ?そんな変に緊張しすぎてもイイコトないよぉ?」


「そうよ。あなたは特に感情の起伏が激しいのだから。」


「・・・分かってるよ。分かってるけどさ。」


 ____ちょっとくらいは緊張しないの?みんな。


 ゼラルがそう思ってエレナとベルの方を見る。・・・うん。いつも通り。自分が気にし過ぎなのかと思っていたが、他グループの人々の口数は明らかに減っており、ゼラルよりも緊張している子もいる。


 ____僕の班員がおかしいんだなぁ・・・


 ゼラルは考えを放棄した。






「_____これより、魔法訓練を開始する。今回の目的は集団で戦うことを意識したものになるので、試験でも使われていない奥の方まで行く予定だ。もちろん手前で留まっていてもいいが、成績は上がらん。奥にいる魔物はもちろんゴブリンロードなんかより強い。成績を意識しすぎて命を落とさないようにな。以上だ。健闘を祈る。」


 そう言ってメルイア先生は笛を吹く。それを合図にグループごとにいろいろな方向に散っていく。


 ・・・そこで思ったことがあるのだ。さっき先生が当たり前のように吹いていたあの笛。本で前に書いてあった紋章らしきものがあった。それには魔物の動きを活性化させる効果がある。


 ____僕もうダメかもしれない・・・



 だが僕は忘れていた。あの美しい令嬢が魔法試験で見せたあのデタラメな威力の魔法と、いつもはのんびりしている長身のあいつが見せた威力もコントロール力も高いあの魔法を。




 

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