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残念天使の勇者転生  作者: ハイライト‼
0章
4/12

試練

「さて、我が王都に向かうとするか」


何故か、凄く嫌な予感のする笑みでそう言う国王様、


ちょっと!?面倒ごとは御免なんですが!?


私が驚くのも無理はないだろう…何故なら、この辺り一帯を『敵正反応:盗賊』が囲んでいるのだから…


まあ常識的に考えて一国の王が護衛もなしでのんびり馬車に乗っているチャンスを逃すはずがないよね


国王を人質にとって王国相手に大量の金と取引してもらうことだってできるはずだし…


「あの…父様、母様それに国王様…盗賊です…」

「あー…やっぱりか」


何故か父様は呆れた様子で言った


「丁度いいか、アル、今から父さんがあの盗賊どもを殺さずに無力化してやる、よく見ておけよ」

「はい、分かりました」

「いいえ、アルあなたも行きなさい」

「え?何故ですか?私が行っても足手まといになるだけですよ?」

「あなたは勇者よ、それにあなた、力の使い方はもう分かってるでしょう?」


む、鋭いな…!


「じゃあ、今回は俺の出番は無しか?」

「あなたはアルが危なくなったら助けてあげてね?」

「まあ、俺たちの自慢の娘だ!危なくなるなんて事は無いだろうがな!」

「ということでアルン君、君に盗賊の無力化という勇者の任務を託す、気を付けていくのだぞ」

「はい、承りました」


よし、この身体での初戦闘だ!気合い入れていくぞ!




ーーーーーーside、ガレス



「エルス、お前が一人で来るってことは何かあるだろうと思っていたがまさか王国兵相手に()()()()()()()()()()()()()()()()とは思わなかったぞ?」

「まあ、ラフィーは最初から全部分かっていたみたいだがな」

「ええ、長年一緒に秩序を守って来たでしょう?エルスのしそうなことは分かるようになってしまったのよ」

「まあ、試すだけだし良いだろう?」


アザゼルの転生体と言っても娘であることに変わりはないのだ、危険があればすぐにやめさせてやる…



ーーーーーーsideアルン


さて、相手は盗賊、自分は剣一本…足りないな、持ってくるか


「〔魔法武器呼応(ウェポン・アクセス)〕、グラム」

「なんだ?あの武器は…報告にはなかったぞ?」

「さて、無力化にピッタリな剣って言ったらグラムが真っ先に思い浮かんだけど大丈夫かな?」

「あれは、魔剣だ…!逃げるぞお前ら!」


良く気付けたなアイツ、でも…


「させないよ!〔超電磁妨害(エレクトロウェーブ)〕」




ーーーーーー


「あー…試す必要はなかったみたいだな」

「さすがは俺の娘だ!」

「あなた、私たちの、でしょう?」

「あ、ああそうだな…はい、ごめんなさい…」

「戻ってきましたよー」

「おう、おかえり」

「さすがにもう気付いているだろうが今君が無力化した盗賊は私の王国の兵なのだ、試すような真似をして悪かった」


え?じゃあ、今、王国兵をボコボコにしてたの?


「本当は護衛として連れてきていたんだが…この調子だと、いらなそうだな」

「いや、念のため起こしていこう」

「ガレスが、そう言うならそうするとするか、おーい、起きるがいい」

「お、こいつ、近衛隊長じゃなかったか?」

「ああ、彼女は王国一の腕前を持つ剣士だ」


おい、王国一の剣士がこんな弱い電磁波の一発や二発耐えられなくてどうするんだよ…


「仕方がないか、〔状態異常強制回復〕」

「ん…ここは…」

「起きたか近衛騎士団の者どもよ」

「国王陛下!?いつお帰りに!?」

「お帰りに、も何も帰ってきたのは今だ」

「そうでしたか…いや、不甲斐なくも私、圧倒されてしまいました…」

「なに、相手が相手だ、気にするでない」

「ありがたきお言葉」

「勇者は既に馬車に乗っているのだ、待たせるなよ」

「は、仰せの通りに…者ども出発の準備だ!国王様だけでなく勇者様も待たせているのだ!急げ!」


おお、指示一つで皆テキパキと動いてる…誰から見ても教育が行き届いている軍隊に見えるだろうな


「では、改めて王国に向かうとするか」

「ここから、そう遠くはない、すぐ着くぞ」

「ガレス…言わなくても分かってるんじゃないか?」

「一応な」

「まあ、構わないが」



ーーーーーー



「帰ってきたぞ」

「お帰りなさいませ、国王様!」

「通してくれるか?」

「ええ、勿論です!」


随分と信頼されているみたいだな


ガコン………ズズズズズズ…


そんな音を立て開いた門の内側には天界では見ることのできない活気あふれる街だった…


「さあ、ようこそ、我が王国、【ハイアット王国】に!」





今回で0章は終了です。一回、登場人物をまとめてから王都編へ移ります。

ちなみに盗賊に化けていた王国騎士団近衛隊長たちが食らった電磁波は普通の人間の基準で考えたらちょっとした災害レベルです




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