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ケッペキショーの珍道中  作者: 朱華
初めましてスラム街
69/142

57 合格



試験の数カ月後、冬が終わる頃に試験結果が発表された。

ドキドキしながら校門前に貼り出された紙に目をやり、自分の名前が表示されているか確認する。


「……あった!しかも一番上だ!奨学金が貰えるぞ!」


うっしゃ、上から順に成績順で並んどるのだ!つまり一位だったのか!?ヤバイな!


一緒に見に来ていたハンス兄も確認して、顔を綻ばせた。


「良かったな!クオルフ!おめでとう!」


「ありがとう!いえーい!」


ハンス兄と歓喜のハイタッチをしてピョンピョン飛び跳ねてみた。


「合格者の方はこちらに集まって下さい。」


「じゃあ行って来るね。すぐ終わると思うからもう少し待っててくれる?」


「あぁ。行って来い。」


ハンス兄と別れて合格者が集められた一帯に行き、そこから案内されるままに、まず試験会場だった部屋に通され、そこから一人ずつ呼ばれて個室へと連れて行かれる。


そう待たずに順番が来て、案内された個室へと入った。そこで例の金色の角棒を口に突っ込まれ、頭にはずっしりと重い輪っかが乗せられた。人生二度目の適正検査だ。


前回と同じように三十秒ほど経った頃、頭の輪っかがピカッと光って、口の棒には色がついた。水色と虹色と透明だ。


説明と共に装置から出て来た紙を見たらギフトは前回と変わり無かった。


除菌・除去

小さくして、もとに戻せる


次に機械から出て来た紙には魔力値が書かれていた。



       九歳の今  三歳の時

魔力量    高(中)  中(上)


親和性    強(上)  強(上)


濃さ     濃(上)  濃(中)


スキル取得率 高(上)  高(中)



ひゅー!上がったねぇ…!



適正検査が終わって待機部屋に戻って来た。合格者全員が戻って来てから、寮に入りたい者と上位五位以内の者はこの場に残るよう言われ、他の人達は帰って行った。


 それから寮の説明があり、寮は個室と二人部屋を選べ、個室は割増料金になる。二人部屋は一月ニマンエル、個室はなんと一月十マンエルもする。これは王都に屋敷を持たない地方貴族が主な対象で、従者の寝起きする部屋もついていて全体的にも広いから、らしい。


 二人部屋も含め全部屋バス・トイレ付き。さらに寮には自習スペースもあり、静かに利用するのであれば深夜でも利用可能とのこと。診療所から帰って来て勉強ってパターンでもいいのね!


 食事は朝と夜は寮で食べる事ができ、昼は学校の食堂で食べる。どちらで食べても、毎食五百エルで栄養満点の物が食べられる。ちょいと高いから利用するつもりは今の所無いんだけどね。


 門限もあって、あたりが完全に暗くなる前に寮に帰ってこないといけない。けっこー厳しいな。今の契約だとどのみち朝からは仕事行けないから新しく契約し直すだろうけど、今は就業時間は日没までになっているのだ。ダッシュで走って寮に戻って来たとしても毎回ギリギリか、間に合わない事になるだろう。


寮の説明は大体終わり、次に上位五位以内の者がそれぞれ呼ばれた。またもや個室で話を聞いたところによると、順位が何位かによって受けられる料金免除の数が変わるらしい。


まず、上位五位以内は学費は全て無料になる。そしてさらに、


四位 二人部屋寮費無料


三位 二人部屋寮費無料 文房具等支給


二位 二人部屋寮費無料 文房具等支給 制服支給


一位 二人部屋寮費無料 文房具等支給 制服支給 給食費無料


と。


この順番なのは、二人部屋の寮費は良心的な価格で、地球と比べたら文房具高いからね。制服はそりゃあそれなりに高いだろうし、給食費は毎食五百エルだから一月に換算すると結構なお値段になるのよ。


いや〜!それにしても特典付きありがたい!


特に給食費無料は食費がかからなくなるから凄くありがたいね!飯さえ食えりゃあ人間なんとかなるもんさ!毎食給食食ってやるぜ!



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