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ケッペキショーの珍道中  作者: 朱華
初めましてスラム街
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48 治癒魔法



契約書は二枚とも金庫にちゃんと仕舞い込んで重い扉を閉めて鍵をかけた。


それから午後はエインさんの技術を目で盗みつつ、治癒魔法の為のイメージを考えていた。どうすれば一番確実に失敗無く明確なイメージが出来るだろうか…


擦り傷ならば傷口がぐじぐじして来てかさぶたが出来て治るって想像しやすいんだけど、切り傷、骨折、火傷なんかはサッパリだ。


うーん。切り傷は、こう…切れた皮膚と皮膚を指で挟んでくっつけるイメージでやるとどうだろか。


傷が治ってきてどんどん薄くなる過程は分かるんだけど、それまでは絆創膏の下に隠されてるからな。


うん!やってみよう!実際にやってみなきゃ分かんないよ!


メスを持って来て薄ーく腕を切ってみた。軽く痛いね。


血がプクって出て来て赤く線になったね。そしたら治してみますか。とりあえずギフトをかけて邪魔な血を拭う。


「くっつけ!くっついてそのまま糊で貼っついたみたいに固定!」


口に出した方がイメージが定まりやすいので、傷をつけた部分の皮膚をむにっと指で挟みながら言ってみたら見事にくっついた。


「おーー!そしたら傷は日に日に薄くなっていくのだ!」


私の想像通りに少しずつ早回し映像のように傷は薄くなっていった。


「…完・治!綺麗なもんだね。」


と、今日はここまで。空き時間をフルに使ったけど一個治癒魔法習得するので精一杯だったね。


「お疲れ様でしたー!戸締まり確認よろしくお願いしまーす!」


一日が終わって玄関の札を下げ、一応全部の扉に鍵はかけたけどエインさんに声をかけて家に帰る。



「みんなー!ただいま。」


「おかえり!はやくごはん食べよ!」


「はいはい。待たせてごめんねー。食べよう!」


生活費の目処が立ったので今日から前と同じ量のスープと豆も食事に出せるようになったよ!


「…そうだ。給料とか今度からどうなるか分かったか?」


「うん!給料とかの待遇も全部治癒士の契約と同じになったよ!」


「よしっ!良くやった!クオルフ。」


「いえーい!」


ゼムと肩組んではしゃいでたら、ナサラとタユタも抱きついてきた。


「ひゃっふぅー!ジンとエルーもおいでー!」


「そうだぞ〜!恥ずかしがるなよ!」


「ゼム兄もクオルフもあんま暴れるなよな!床抜けたらどーすんだよ!」


「そうだよな!ジン!もっと言ってやれ!」


ジンとエルーはこの短期間でいつの間にかとても仲良くなっていた。


それがまた嬉しくてさらに馬鹿騒ぎをしてたら下から苦情が来ましたとさ。


「うるっせえ!ガキゃとっとと寝ろ!」


「「すみませんでした!」」


床に向かって怒鳴り返してみんなでクスクス忍び笑いながら食事を再開した。


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