36 誕生日
ふざけすぎました。ごめんなさい。
書くのむっちゃ楽しかったです。
三ヶ月後、冬の真っ盛りに私は六歳の誕生日を迎えた。診療所にやって来たブローカーのあんちゃんは律儀に約束を守ってプレゼントをくれた。
「……これって…!凄い!私の考えてた事お見通しなの!?すっごくありがたいし、嬉しい!ありがとう!あんちゃん!」
あんちゃんがくれたのは庶民の着るような綿の素朴な色味の服が二着。それに靴下と布靴だった。小さくなった貴族のワンピースドレスは売るつもりだったが、なかなか代わりの服が手に入れられなくて、このままでは値段が落ちるけどフリルを解いて丈を長くして着なくてはいけなくなるところだった。そこをナイスなガイのあんちゃんが救ってくれたわけだ。しかも二着も、靴下も靴も!
「まあ、売った方が良いんだろうなと思ってな。お前目立ってたし。」
「うんうん!ありがとう!…しかもこれ新品じゃん!凄い!ほんとにありがとう!」
「んなに感謝されるとむず痒い。やめろ。」
「あんちゃん!お嫁さんいらない?」
「ァん?お前みたいなちんちくりんのガキぁいらねぇぞ。抱けもしねぇだろうが。」
「違うよ!私じゃ無くてハンナ姉。あんちゃんなら酷い目には合わさないだろうし、お金も持ってるでしょ?」
「何言ってんだ、あいつにも選ぶ権利ってもんがあんだろうが。俺の嫁になったら呪い殺されっぞ。あとガキにゃ興味はねぇ。俺にも選ぶ権利はある。」
「だよねー。あんちゃんじゃやっぱダメだわ。ハンナ姉の相手はもっと優しくて、経済力もあるけど全うな仕事をしてる男じゃなきゃ。あんちゃんはダメダメだね。」
「なぁんで、お前にそんな事言われなきゃいけねーんだよ!おら返せ!可愛くねえガキには何もやらん!」
「やだねーだ!貰った物はもう私の物だもん!なんなら着て見せようか?あんちゃんも一瞬で惚れるから!」
「あぁ!惚れさせて見ろよ!ほら着替えて来いよ!」
ちっ!売り言葉に買い言葉だけど豪語した以上はやってやらなきゃな!
急いで二階に上がり、適当な部屋の中で着替える。今まで着ていたシルクほどの軽さは無いが、とにかく目立たないし、枯れ草色のワンピースは一周回ってオシャレな気がする。もう一着は藍色で、普通に可愛い。私の金髪碧眼に映えると思う。靴はなんにでも合う黒。靴下は白の膝下の物。
着替え終わってすぐに下へ降りてあんちゃんに見せびらかした。
「どう?惚れたでしょ?可愛すぎるでしょ?ふひひ。」
「…まぁな。似合わなくは無い。俺のセンスが良かったんだな。もう一着も着てみせろよ。」
「ふっ…着せ替え人形にして楽しもうって算段か。いいよ!着てくるね!」
今着てる枯れ草色の服を大急ぎで着替えて藍色の服をお披露目する。
「あぁ、そっちのが似合うな。金髪に枯れ草色はちょっと寄せすぎだったか。」
「でも可愛いと思うよ?私、両方好きだな。センスいいよ、うん!」
「……お前、嫁に来るか?あと四年くらいすりゃあ抱けるだろ。」
「四年て、私十歳じゃん!アホな事言わないでよもう!…でも、その間貢ぎ続けてくれるなら考えるよ?ふひひ。」
ニコッと笑って言ってやった。
「なら来年の誕生日は指輪でも送るか?」
ちょ、冗談なんですけど!
「ホントに惚れちゃった?なら、指輪じゃなくて花束が先って言いたいけど、食べられないからなぁ。来年はどっか外食連れてってよ!私まだ食べに行った事無ーい!…私の初めてあ・げ・る。」
悪ふざけが過ぎたかな?チラッとあんちゃんを伺うと無言無表情でこっちを見ていた。ヒイッ怖っ!さすがに怒らせたかな?
「…じゃあ指輪は四年後に送ろう。それまでに巨乳のケツのデカいスレンダー美人になっとけよ。」
「無理だろ!十歳だぞ!しかも私はクォーターエルフだ!」
「なんだ…じゃあ無理じゃねぇか。このぺたんこ。美人が確実でも真っ平らじゃなぁ…あぁ、残念だ!」
「なんだとぅ!あんまり舐めてると後悔するぞ!あとで他の男に取られても知らないからな!」
他の男、候補はハンス兄、ゼム、ジン、タユタ。あとはドンとセオとヘッドくらいしかいないけどね!
「へー。そうかい、そうかい。じゃあ俺も他の女抱くからな!今日はボインボインの姉ちゃんと一晩中楽しもうかな~!」
「勝手にすれば~!性病移されても知らないからね!…いや、やっぱ来なさい。診療所が患者を寄り好むんじゃいけないわね。ちゃんと治してあげるわ!」
「へいへい。じゃあな!」
「はーい!プレゼントありがとうございました!」
ぺこりと頭を下げてちゃんとお見送りをする。
あんちゃんのおかげで、今日は良い誕生日になったな!
さっそく明日、今まで着てた服を売りに行こう!お休みの日だもんね!




