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第13話 エントアの町3 

少し早めの投稿になりますが、よろしくお願いします。


ハネカの( 念話 )を【 念話 】に変更してみました。

11階層

 奥から体長2m程で銀色の毛をした、鋭い牙と爪を持ったミスリルベアーと、体長3m程のダークグリズリーが現れた。


【あの熊公。あ、いえ。あの銀熊の毛は硬いです。また、紺熊は風魔法を使います】

(ハネカさん? 今、何かおかしくなかった?)

【いえ、聞き間違いです、ミツヒ様】


 さっそくダークグリズリーのウインドカッターが、シュンシュンシュン、と3連で飛んできたが軌跡を見て避けて踏み込むと、ミスリルベアーの爪攻撃が来る。が、避けてさらに踏み込んだら牙攻撃を剣で、ガキッ、と受け流して首を強めに、ザシュッ、と切断して倒し、そのままダークグリズリーの横に回り込んで首を、スパッ、と切断して倒し魔石が出て拾う。


(あのウインドカッターは速いから避けるのがちょっと面倒だな)

【それでは、あの熊公、いえ、熊は私が叩き潰しましょう】

(ハネカさん大丈夫?今違ったよね、違ったよね、ハネカさん)

【……それは多分。ミツヒ様の聞き間違えです】

(そうか、ならいいけど。でもこれは鍛錬だから俺がやるよ。でもダメなときは頼むから)

【はい、畏まりました、ミツヒ様】


 その後も数度ダークグリズリーが現れて鍛錬し、上手く避けることが出来るようになった。



12階層

 体長2m程のダチョウのようなモンスターバード2体が現れ、他に体長1m程の黒いファントムクロウが10体、バサバサ、と飛んで来た。


【ミツヒ様、あの黒鳥は8体が幻です】

(ああ、2体に赤い点滅があるから、あれが本体だね)


 ファントムクロウの爪攻撃を避けて、本体1体を倒すと他の4体が消えた。モンスターバードは俺の周囲をグルグルと走り回り、突然爪や口ばしで攻撃してくる。俺は軌跡が見えるからどうってことはないが、わからない人にとっては厄介な魔物だな。2体のモンスターバードの爪攻撃を避けて、サクサクッ、と首を切断して倒し、ファントムクロウの爪攻撃も避けて倒したが、魔石は出なかった。

進んで行くと、天井に何かが吊るされている。良く見ると体長は30センチ程の赤いブラッドバットがひしめき、数えきれないほどぶら下がっていた。


【あの蝙蝠は攻撃というより、血を吸いに来ます。数百はいますので、私の判断では、ミツヒ様が剣で倒しても100ほど倒したあたりで隙を突かれるでしょう。一度食いついて来たら首を切っても離しません】

(はい、了解です。ハネカさんお願いします)

【畏まりました、では進みましょう、ミツヒ様】


 進んで行くと、俺に気づいたブラッドバットは一斉に群がって飛んで来た。


(うわ、きもっ。ダンジョンが真っ赤になってる)

【フルフレイム、ミニマム!】


 ゴウッー!! とダンジョンを覆うような炎の塊が通り抜けて行く。通り過ぎた後にはブラッドバットが炭になっていたが、魔石はでない。


(凄い魔法だな、ハネカ。ほんと凄いよ、何かあっても安心だよ)

【ウフフ、恐れ入ります、ミツヒ様】


 その後は何事もなく進んで行く。



13階層

 進んで行くと何やら嫌な音が聞こえる。さらに進むと、ブブブブブブブブ、と飛んでいるような羽音?が聞こえる。


(あ、これはダメだ、絶対だめな魔物だ。ハネカが居なかったら俺、多分死んでる。よろしくな、ハネカ)

【畏まりました、ミツヒ様。あの下等な虫は私が叩き潰して御覧に入れます】


 進むと……いたよ、いました。体長20センチほどの黄色と黒のストライプのキラービー。それはもうじゃうじゃと。

 近づくとやっぱり大群で襲ってきたが、ハネカの炎魔法で、


【フルフレイム、ミニマム!】


 またもや、ゴウッー!! とダンジョンを覆うような炎の塊が通り抜けて行く。通り過ぎた後は炭だらけ。おみごと、ハネカ。でも、魔石は出なかった。



14階層

 少し、ムアッ、とする階層だ。進むと体長7m程で紫色のポイズンスネークと、体長5m程で灰色のグレーワインダーが現れた。


(あの魔物は、毒と麻痺毒かな、ハネカ)

【その通りです、あの蛇は、2体とも毒水を吹きかけます】

(俺は耐性があるから問題は無いよな)

【ミツヒ様、問題は無くても、汚れますから避けられた方がいいです】

(了解、避けながらやってみるよ)


 さっそくグレーワインダーから、毒の攻撃が来るが、軌跡で見える範囲の横に避けると、ポイズンスネークが、毒水を吹きかけて来るが避ける。この魔物は毒が無かったらただの蛇だし、それ以外は攻撃が無かったので、サクサクッ、と首を切断して倒した。

 その後も出てきたが、素早く避けて通り過ぎ奥へ進みながら、


(ハネカ、ここまで当たり前のように進んできたけど、この辺りの魔物は強いのかな)

【ミツヒ様と比べようがありません。しいて言えば、あの、3人の馬鹿ども、が10組いても厳しいかと】

(30人? そんなに強く感じないけどな)

【ミツヒ様ですから】

(あ、はい、進みます)


15階層

 入ってすぐの横に穴があったので、覗いてみると部屋になっていて、奥には魔方陣が描かれているのを確認して、


(あ、魔方陣がある。ここが上に転移出来るセーフエリアだな。まだ時間はあるから先に行こう)


 進むと、今度は体長5m程の、黒いキングアナコンダと、体長3m程の赤黒いポイズンコブラが現れた。


(またさっきと同じ毒だね、サクッと倒すかな)

【黒蛇は気を付けてください、すぐに倒さないと、ミツヒ様には手に負えなくなる恐れがあります】

(大丈夫だよ、大きいだけで、普通の蛇にみたいだから)


 まず、毒を吐かれる前に、ポイズンコブラに向かうと牙攻撃が来たが避けて、そのまま踏み込んで首を、タアッ、と上段から剣を振りおろして切断し倒した。その間、キングアナコンダは蜷局を巻き、俺をずっと見ていた。キングアナコンダに向かい、目が合う。するとキングアナコンダは、2体に分裂して、さらに4体に分裂して、俺にウインドカッターを連射してきた。それも尋常じゃないくらいに多く速い。それが4体分。


 軌跡が見えても、結局避けきれなかった。俺の右腕と左足が、ウインドカッターで切断されて倒れこむ。血が飛び散り俺は、痛みと恐怖でのた打ち回った。さらにキングアナコンダはテイルアタックで俺を弾き飛ばし、岩壁に激突して肺に損傷を受けたのか、ゴフッ、と口から血を吐いた。俺は激しい痛みの中、片手と片足で這いずって逃げる。しかし、キングアナコンダの牙が俺の切断されている左足に、ズブリ、と深く突き刺さり、俺は「グアッー」と叫んだ。そして、徐々に俺を飲み込んで行くキングアナコンダ。

 調子に乗っていた、魔物を侮っていた、後悔していた。もうだめだ、逃げきれない、このまま俺は死ぬ。と思ったそのとき、


【お気を確かに、ミツヒ様。ライトニング!】


 ハッ、となって周囲を見渡すと、1体のキングアナコンダは、ハネカの攻撃魔法で黒焦げになっている。俺の体も切断されてはいない。ただそこに、ボーッ、と座り込んでいるだけだ。


【申し訳ございません、ミツヒ様が危ないので、私の判断で倒しました】

(助かったよ、ハネカ。でも、何が起こったか良く理解できない)

【この蛇は強い幻惑魔法を使います。相手に幻惑をかけ、十分弱らせて、動かなくなってからゆっくりと丸飲みにします。まだミツヒ様は耐性がありませんので、幻惑される前に倒す事をお勧めします】

(そうだったのか、それで早く倒せと言っていたんだな。ありがとう、ハネカ)

【滅相もございません、ミツヒ様。幻惑魔法には少しの詠唱時間が必要なので、それが出なければ、ただの蛇です】

(そうか、まだまだ鍛錬が足りていないな俺は)


 次にキングアナコンダが出た時は躊躇しないで倒した。跡に魔石が出たので拾う。


16階層

 ダンジョンの地面が砂になっている。進んで行くと、体長2m程の、黒く艶のあるブラックスコーピオンが3体、砂の中から出てきた。


【ミツヒ様、あのサソリの体は非常に硬いので、各関節を狙ってください】


(関節ね、よし、了解。ありがとう、ハネカ)


 ブラックスコーピオンは、ハサミと尻尾の毒針で攻撃してきたが、軌跡を見て避け、胴体と尻尾の繋ぎ目の関節を切断し、首を切断して2体を倒した。残りの1体には、尻尾の毒針部分だけ切断して、関節ではない部分を切ってみると、ギンッ! ギンッ! と切断を試みたが少し傷は付くものの、凄く皮膚が硬かった。戦いながら、


(本当に硬いな。関節に的確に入れないと切れないし、何匹も出てきたら厄介だな)

【剣で倒すのは面倒ですが、範囲魔法で倒せば他愛もありません、造作もないことです】

(魔法は出来ないから仕方がない、俺は剣だけで倒すしかないからなあ)

【一言、言っていただければ、私が叩き潰しましょう、ミツヒ様】

(そうだね、ダメなときは頼むよ。でも鍛錬だから大丈夫)


 と言って、ブラックスコーピオンの関節を狙って、セイッ、と切断し倒すと、黒い光沢のある魔石が出たので拾う。


17階層

 順調に進んで行くと、今度は体長3m程の、グレーがかった黒いジャイアントロックアントが、牙を、ガチガチ、鳴らしながら現れ攻撃して来た。前足の爪攻撃が、素早く剣で受けていたところへ牙攻撃が来る。軌跡を見て避けて、細い首と胴体の間を切断し、倒した。さらに進んで行くと、今度は2体のジャイアントロックアントが現れた。2体が同時に爪攻撃を仕掛けてきたが、キンキンキキキキ、と剣で受け流し踏み込んで1体を切断し、すかさずもう1体を切断し倒すと魔石が出て拾う。


(この魔物の爪攻撃は、避けるタイミングをつかむのにいい感じだな)


 数回出て来たジャイアントロックアントで鍛錬して奥へ進む。



18階層

 入口に入ってすぐに立ち止まる。体長3m程のグリーンアリゲーターと、体長4m程のアリゲーターファングがいたがこちらには気づいていない。


【ミツヒ様、緑鰐は麻痺水、牙鰐は牙に触ると毒が出ます】

(了解、触らないで倒せばいいんだな、攻撃の軌跡をしっかり見て倒そう)


 スーッ、と近寄って行き、気づかれる瞬間に踏み込んで、グリーンアリゲーターの首を上段から、スパッ、と切断。アリゲーターファングの鋭い牙攻撃を避けて踏み込み、上段から首を切断して倒し、魔石が出たので拾う。

 暫く進むと、グリーンアリゲーター2体が攻撃してきたが、軌跡を見て十分な余裕を開けて避け、首を切断して倒す。魔石が出たが放置した。



19階層

 ここの層は短い区間で出来ている。


【ミツヒ様、ここはゴーレムが2体だけです】

(あそこにいる奴かな? 本当だゴーレムだ。20階層の前の門番ってとこかな)


 奥の広いエリアに、体長2.5m程で灰色のロックゴーレムと、その後ろに銀色のミスリルゴーレムが立ち塞がっていた。その後ろに20階層に進む穴がある。


(ゴーレムは固そうだな、やっぱり関節攻撃かな)

【ミツヒ様、関節だけでは倒せません。この2体は不死に近いです】

(え? 不死? 死なないんだ。どうすればいいのか?)

【このゴーレムは、再生します。急所は頭の中、目に当たる部分の中心の奥に、魔石に似た核があります。それを壊せば動かなくなります】

(核が急所か。じゃ、やってみよう)


 近づくとロックゴーレムが襲ってきた。素早い動きで岩のパンチを繰り出すが、避けて腕の関節を切断する。


(このゴーレムは切れるから簡単だな。お、腕が生えてきて再生したよ)


 腕を再生して再びロックゴーレムが攻撃してきたが、避けて頭を、セイッ! と切断し、核も一緒に壊して倒し、魔石が出たので拾った。

 今度はミスリルゴーレムに近づくと、素早い破壊力のあるパンチが止めどなく攻撃してきたが、剣でガキッと受け、避けて、攻撃し、受け避け攻撃の鍛錬をした。


(この鍛錬はいい感じだ。まだやりたいが此処までにしておこう)


 ミスリルゴーレムの頭部を剣に力を入れて、ハッ、と核ごと切断し倒した。魔石が出たので拾って進んだ。


20階層

 進んですぐ横に穴があり、入ってみると15階層のようなセーフエリアに似たような空間だ。


【ミツヒ様、この空間は魔物の来ない空間と判断します】

(説明の話には無かったけど、後になって出来たのかな。でも違うな、どこにも魔方陣は無いみたいだ)

【それは判断しかねますが、安全度は15階層と同じです】

(よし丁度いいから、最後の長と戦う前にご飯にしよう。お昼も食べていなかったからな)

【今、外は夜に入っています、ミツヒ様。それではそこにお立ちください。クリーン!】


 体が綺麗になって行く感覚があって気持ちが良い。


(ふぅ、さっぱりして気持ちがいいな。ハネカ、これもまたよろしく)

【畏まりました、ミツヒ様。ホットアクア!】


 次は、用意してあった干し肉の入った鍋に、熱いお湯を入れてもらい、ハフハフして食べる。


(順調に進んだから今日はここで寝るよ、少し疲れたしね。楽しみの最後の長は明日にする)

【畏まりました。また明日の朝にお声を掛けます】

(うん、よろしくね、おやすみ)

【ご安心してお休みください】


翌日早朝


ありがとうございます。

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