第12話 エントアの町2
よろしくお願いします。
1/14 ハネカの( 念話 )を【 念話 】へ変更してみました。
翌日早朝 ダンジョン攻略初日
食堂は、冒険者で結構混んでいたが、何とか座れた。期待していたシチューは無かったので他を見ると、あったのは、サクサク、としたから揚げだ。パンに、アツアツ、のから揚げと千切りにしてある野菜を挿んで食べる、これはこれで美味しかった。
厨房にいたニシッタさんに挨拶して、ミネストの宿を出る。
まだ薄暗い中、ギルドに到着して受付のリーザさんに証明書を見せると、
「ミツヒさんですね。登録しました。冒険者でもないのに珍しいですね」
「まあ、鍛錬を兼ねての修行です」
「お気をつけて、戻りましたら、またここへ寄る事をお忘れなく」
「はい、ありがとうございます」
ギルドを出てダンジョンに入る順番を待つ。多種多様のパーティが並んでいるが4人パーティが多かったな。順番を待っている時に、後ろにいた男3人のパーティに声を掛けられて、
「兄ちゃん1人か? だったら3階層まででやめておいた方がいいぞ、少なくとも俺たちみたいに3人はいないと厳しいな、下手したら死ぬぞ」
【何をたわけたことを言っている馬鹿どもでしょうか】
「ご忠告ありがとうございます、初めて入るので無理はしません」
「そうだな、それがいいぞ。良かったら一緒に行くか?」
【何をふざけたことを言っている阿呆どもでしょうか】
「いえ、1人が慣れていますので」
「そうか、焦らずがんばれよ」
【叩き潰しますか? ミツヒ様】
(いや、それはやめような、ハネカ。親切で言ってくれたんだよ)
【畏まりました、ミツヒ様がそう仰るのであれば】
順番が来てダンジョンの中に入る。
進んでいくと暗く空気が淀んでいるようで、懐かしくタモンの村のタモダンを思い出した。
(明るさもタモダンと同じだな、でも、ハネカに付与してもらったスキルの、夜目、があるから昼間のように見えるよ)
【では進みましょう、ミツヒ様】
1階層
ゴブリン2体、トロール2体がいた。剣を構え健脚で近寄り、サクサク、と倒した。
オーガ2体がいたが気づいていないので、すり抜けて進んだ。
ゴブリン3体、トロール1体、オーガ1体がいたので、サクサク、と倒したが、何も出なかった。
2階層
体長2m程で黒っぽい鱗のリザードマン2体がいた。素早く近寄り首を、サクッサクッ、と切断し、進んで行くと、リザードマン3体がいた。2体を、サクッ、と切断し、応戦しようとしたリザードマンも構える前に、サクッ、と倒した。さらに進むと、剣を持ったリザードマンナイト2体がいたが、離れていて俺に気づかないので素早くすり抜けた。しかし、このオリハルコンの剣は良く切れるよ、なんの抵抗も無く切れるから楽だね。
3階層
体長1.5m程のグリーンキャタピラ、ロックキャタピラと、体長2m程の、ジャイアントキャタピラが各1体いた。ロックキャタピラの牙攻撃を避けて、サクサクッ、と2体を倒し、爪攻撃してきたジャイアントキャタピラの攻撃を剣で、ガリッ、と受け流して、サクッと倒した。
レッドキャタピラが火を噴いてきたので、範囲を見て、サッ、と避けて回り込み、上段から、サクッ、と真っ二つに切断した。
4階層
【ミツヒ様、この階層は数が多く出るようです】
すると、奥から体長30センチ程の黒っぽい色をしたロックスパイダが、ワシャワシャ、と数十匹出て来た。
(ちょっと気色が良いものじゃないな)
カカカカカカカカカカカカカカッ、と切断した。さらに、ロックスパイダ、グリーンスパイダと、体長50センチ程のキングスパイダが群れで、ゴチャゴチャ、と出て来た。
(うわ、面倒だな、でも鍛錬には丁度いいか)
ココココココココッ、よっ、キキキキキキキキキキキキキキン、おっ、カカカカカカカカカカカカッ、それっ!カカカカココココココキキキキキンッ、と切断し倒した。そして、奥に進みながら、
(フゥ、確かに群れで来たら面倒くさいなこれは)
【お手伝い致しますか? ミツヒ様】
(いや、まだ大丈夫だよ。それにハネカが攻撃したら一瞬で終わるから鍛錬にならないよ)
【畏まりました、残念ですがお待ちます】
(しかし、魔石とか何も出てこないな)
【ダンジョンの中では、地上で魔石が出た魔物でも出ない事があるようですね】
(ちょっと心配になっただけだよ、特には、いらないけどね)
5階層
体長3m程の皮膚が非常に堅い、銀色のミスリルリザード2体が現れた。素早い動きでテイルアタックをしてきたが、避けて回り込み、首を切断しようとしたが出来なかった。想像より硬い皮膚だったので、次は牙攻撃が来たのを見て避けて踏み込み強めに、ハッ、と切断して、もう1体も少し強めで、セイッ、と切断して倒したら白色の魔石が出た。
(コイツは硬かったな、スキルの金剛と剛腕が無ければしんどかったかもね)
【魔石はどうしますか? ミツヒ様】
(ハネカの言う通り、いらないからそのままにしておこう。荷物になるしね)
進んで行くと体長2m程の灰色のファントムリザード7体が現れた。
【このトカゲ2体以外は幻です、ミツヒ様】
(お、本当だ。2体だけに赤い点滅があるな)
点滅のある本体の1体を、サクッ、と倒すと、倒した本体を入れた4体のファントムリザードが消えた。鍛錬なので幻を切断してみるが手ごたえが無く、やっぱり倒せない。
(これじゃ、本体知らないと倒すの大変だよ、このファントムリザード)
残りの本体の攻撃を避けて、サクッ、と倒したら魔石が出たがそのまま放置する。
その後、何度かミスリルリザートとファントムリザードが出てきて倒したが、飽きたので進む。
6階層
体長2m程の、鋭い牙を持つキングウルフと、炎攻撃してくる赤黒い色をした、ファイアドッグが2体づつ出てきた。4体が一斉に攻撃してきたが攻撃軌跡が見えるので、サッ、スッ、サッ、と避ける。避けたところでキングウルフを上段から、スパッ、と真っ二つに切断し、また避けて、スパッ、と切断。ファイアドッグの炎攻撃を避けて横から、スパッ、と切断して倒し、最後のファイアドッグの牙攻撃を剣で、キンッ、と受け流して、スパッ、と倒すと魔石が出た。
(4体がかりはキツイね、軌跡が見えているから先読み出来るけど、他のパーティは大変だろうな)
その後、何度かファイアドッグが襲ってきたが難なく倒した。順調に進んで行くと、体長2m程のブラックドッグが3体現れ、牙をむいて睨んでいる。
(あの犬も2体は幻です、ミツヒ様)
(本当だね、左の1体が点滅しているから、それが本体だな)
ブラックドックの牙攻撃や爪攻撃を避けながら、
(この魔物も厄介だな、3体が波状攻撃してくるから本体が見つけにくくなるよ)
【ミツヒ様なら全く問題ありません】
(まあ、確かに見えているから大丈夫だけどね、さて、そろそろ倒すか)
ブラックドッグの牙攻撃を避けて、サクッ、と倒すと魔石が出た。
7階層
奥から体長40センチ程の、灰色な体をしたグレーバタフライが5匹飛んで来た。
【あの蝶の粉は麻痺毒です、ミツヒ様は問題ありませんが、粉が掛かります】
パタパタ来たところを、スパパパパパッ、と切断して倒したが、頭上から麟分が掛かり、ゴホゴホ、と咳き込む。その後に体長50センチ程の、紫色をしたポイズンモスが5匹飛んで来た。
(こいつは毒だね、大丈夫だけど、粉を避けながらやろうかな)
ポイズンモスを、スパパパパパッ、と倒したが魔石は出なかった。
8階層
体長2m程の、スケルトンが8体、剣を持って現れたが、向かって来るスケルトンの頭を、サクサク、と切断して倒したが魔石は出なかった。
奥からスケルトンナイトが10体襲ってきたが、スケルトンの剣の攻撃を避けながら、8体の頭をサクサク切断して倒した。残り2体と剣で受けて鍛錬しようとしたが、攻撃も遅く、単調でつまらないので倒したが、魔石は出てこなかった。
9階層
体長2m程ある茶褐色のミノタウロスが4体現れた。ミノタウロスの攻撃を避けて2体を、ハッ、フッ、と切断して倒す。残り2体の棍棒の攻撃を剣で、ガンッ、と真正面で受けて踏ん張る。もう1体の横からの攻撃も、ガンッ、と受けると体が浮く。
(おお、さすが馬鹿力だな。金剛で受けてなかったら普通じゃ吹っ飛ぶなこれ)
そして、いい鍛錬とばかりに、何度も正面から棍棒や体当たりを受けて、力の流し方や逃がし方を覚え、上手くなっていく。
最後は、セッ、ハッ、と首を切断してミノタウロスを倒すと、角が出た。
(お、これは初めてだ。拾っていこう)
さらに進むと、ミノタウロスより大きい体長3m程の、黒褐色のミノタウロスウォーリアが、棍棒ではなくメイスを持って2体現れた。初めのミノタウロスウォーリアは、メイスの攻撃を避けてちょっと強めに首を、ハッ、と切って倒した。
もう1体の攻撃を正面から剣で受けると、ガウンッ、とさっきより体が浮いた。しばらく攻防を気が済むまで鍛錬して、セイッ、と倒したら、また角が出た。
(あ、これは一つ拾ったしいいや。でもこの階層はちょっと良い鍛錬になったな、うん)
【それは良かったのですが、あまりお体でお受けになるのは、如何なものかと思いますが】
(でも、受けて見ないと攻防が後手になることもあるからさ)
【心配ですので程々にお願い致します、ミツヒ様】
(了解、気を付けるよ、ハネカ)
10階層
入ってすぐのところにある横穴に入ると、中はちょっとした部屋になっている。セーフエリアだ。奥の隅には転移用の魔方陣が描かれていたが、他の冒険者は1人もいない。
(今日は此処で寝よう、ダンジョンの外は夕方くらいかな、ハネカ)
【はい、夜に入っています、ミツヒ様。それとそのままお立ちください。クリーン!】
自分の体と装備が一掃されて綺麗になる。
(ふぅ、気持ちいいな、ありがとう、ハネカ。あとこれを頼む)
背負い袋から鍋と干し肉を出して、鍋に干し肉を入れる。
【畏まりました、ミツヒ様。ホットアクア!】
干し肉の入った鍋に熱いお湯が入り、待つこと少々。いい頃合いで食べると、
(お、いい感じで美味いな。肉も柔らかく戻っているし、お湯も肉の出汁が効いた塩味のスープだ)
フウフウ、ハフハフ、と美味しく食べた。食べ終わった鍋に水を入れてもらい飲んで一息。背負い袋から薄い布を出して壁際に敷いて、そこに座り壁にもたれ掛る。
(今日は順調だったなあ、ちょっと早過ぎだったか?)
【問題ありません。これくらいはミツヒ様には当たり前の事です】
(明日はもっと強い魔物相手だから、気を引き締めて行かないとね)
【ミツヒ様なら、最下層の魔物が最適と思われます】
(そうか、もっと鍛錬して強くなろう。また明日、おやすみ、ハネカ)
【ごゆっくりお休みください、ミツヒ様】
翌日早朝
【おはようございます、ミツヒ様。いつもの起床されるお時間です】
(ああ、おはよう、ハネカ。外じゃないから感覚がわからないな)
ごそごそと朝食の用意をして、干し肉の入った鍋に熱いお湯を入れてもらう。
(しかし本当にこれは美味いな、癖になりそうだ)
フウフウ、ハフハフ、と昨晩と同じように美味しく食べた。荷物を片付けて背負ったら、セーフエリアを出てダンジョンを進み始める。
すると、体長2m程の大きい一つ目の青白い色をしたサイクロプスが3体現れた。棍棒で攻撃してきたが、力は強いのだろうが、ミノタウロスより単調な攻撃なので、スパッ、スパッ、スパッ、と首を切断して倒すと魔石が出たので拾った。
何度かサイクロプスが出たが倒し順調に進んで行くと、
【ミツヒ様、奥に一つ目が立っています】
奥を見てみると、サイクロプスと同じ一つ目だが、体長3m程の、青くごつい体をしたギガンテスが立っていた。ギガンテスは盾とメイスを持って俺を見ている。
(お、これが10階層の長だな。後ろには通路があるし)
さっそくギガンテスに向かって進むと攻撃してきた。メイスの攻撃を避けて、サクッ、と切断しようとしたら、キンッ、と盾で受けてきた。さらにギガンテスのメイスが横から来るが、ギンッ、とオリハルコンの剣で受け流して、上段から剣を、サクッ、と振り下ろして切断しようとしたら、キンッ、と、また盾で受けてきたので一度離れる。間合いを見てからまた踏み込むと、速いメイスの攻撃が来るが軌跡を見て避けて、足元を、サクッ、と切断しようとしたら、キンッ、と盾で受けた、と同時に横からギガンテスの首を、スパッ、と切断して倒したら、青紫色の魔石と何か物が出た。
(さすが長だったな。で、魔石の横に落ちている袋は何だ?)
その小さい袋を拾って中を覗いて見る。
(なんだろうこの袋は。普通の小袋だよな)
【魔法財布です、ミツヒ様。貨幣が大量に入れられます】
(おー!これはマジックワレットだ。良いアイテムが出たな。魔石と一緒に拾っておこう)
魔石とマジックワレットを背負い袋に入れ進んだ。
11階層へ
読んでいただいて、ありがとうございます。




