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  作者: Remi
3/6

入学編<初日 ‐ 登校 ‐>

桜と桃香が何やら昨晩のドラマの話について話している。

ドラマなど観ない俺は全くついていけず後ろを1人で歩いている。


しかし、こんな風に3人で一緒に登校するのも久しぶりなもんだ。

制服を着ていることすら不思議に思う。


閑静な住宅街を抜け、駅に近づいてきた。

サラリーマンに混じって、ちらほら学生の姿が目に入る。


改札を入り、プラットホームに到着。

8時の電車まで5分ほど余裕があった。


「準一、あんた高校こそは真面目に通いなさいよ」

「分かってる。選ばれたからには各方面のご期待に応えてみせるさ」

「なーに言ってんだか。桜もようやく落ち着けるわね」

「私はお兄ちゃんが元気だったらそれでいいの!」

「はいはい、ほんとあんたたち仲良い双子よね」


そんなこんなで駄弁っているうちに電車が来た。

座れはしないものの比較的空いている方だろう。

電車で揺られながらおよそ20分。

そろそろ駅に着くころだ。

周りを見渡してみると同じ制服に身を包んだ学生が結構いる。

あの親御さんかなり気合が入っているな。


――――

まもなく、有栖川駅に到着します。お手回り品お忘れの無いようご注意下さい、まもなく有栖川駅です。

――――


電車が到着して、降りる。

なかなかの人混みだ。

二人から目を離さないように後ろに付いて歩く。


ここ、有栖川駅は数年前に大幅リニューアルされた次世代の駅である。

特筆すべきは「人」がいない、ことだろうか。

田舎でよくある無人駅のことではなく、「AI」が「人」に置き換わっているのである。

例えば、改札の両端に設置されたディスプレイ上では、AI駅員という名のアバターが

質問対応しているし、コンビニ等のテナントは、最新テクノロジーを駆使した

画像認識、センサ認識による無人営業を行っている。

当初は試験店舗として導入されていたものの、今となっては他の駅にも徐々に普及している

ようである。


俺たちが通うことになる高校は、改札を出て5分ほど歩いたところにある。

5分と言っても改札を出たときから目の前に聳え立っているのだが…。


「いつ見ても壮観よね、この通りもおしゃれだし」

「あ、桃香ちゃん、あそこあそこ! あれ有名なケーキ屋さんだよね!」

「あら、ほんとだわ。これは行くしかないわね…」

「最近ダイエットしてたんじゃないのか?」

「ケーキのカロリー分以上の運動をすればいいだけよ」

「世のダイエッターがブチ切れるぞ…」

「それを言ったら桜なんて太らない体質なんだから女性の天敵よ」

「私は桃香ちゃんみたいにスタイルよくないもん…」

「桜、お前はもっと自分に自信を持ったほっ…」


ドンッ


誰かが俺の肩にぶつかった。


「あ、君ごめんね! あとでジュースか何か奢るから~」


もう遥か彼方である。

何だったのだろう、かなり急いでいたようだが。

ちらっと見えたエンブレムの色からすると3年生だろうか。


何事もなかったかのように再び歩き始める俺たち。

校門まで残り半分ほどまで来たところで、さすがにスルーできなくなった。

なんだこの取材陣の数は…。


あちらこちらでレポーターが歩いている学生に声を掛けては取材している。恥ずかしがって下を向いている生徒もいれば、声高々に何かを宣言している生徒もいる。

ちょうど朝の情報番組の時間帯か。

海外メディアもちらほら見られるな。

全世界から大注目ってやつだ。



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