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悪役令嬢をもう一度  作者: 流らいき
2/24

002.OL、情報収集をする

 メールしたり、関係者を探したり、いろいろしてみたんだけど。

 なんと友だちのお兄さんの知り合いの知り合いがこのゲームの開発会社の人だったらしく、繋いでくれたのだ!

 本当持つべきものは友だよ!!

 ありがとうユリちゃん! 愛してる!

 対面の日。もう緊張で吐くかと思った。なんとか気力を振り絞って待ち合わせ場所に赴く。

 そこで私はもう一度衝撃を受けることになった。


 開発会社の会議室に通され、しばらくして待ち人が現れたわけだが。

 2人の男性のうち、1人に目を奪われた。

 イケメンだったからではない。

 ポロシャツにチノパン。染めているのであろう茶髪に黒目、低くも高くもない身長とこれまた一般的な日本人男性にしか見えないのだけれど。

 容姿が似通っているわけではない。顔つきも髪色も瞳の色だって違うし、多分体格も違う。

 でも、知っているって思った。

「マスター・マーリン?」

 こぼれ出た声に、2人は怪訝な顔をし、お互いの顔を見合わせている。

 わーやっちゃったか??

「お待たせしてしまって申し訳ありません」

 1人が何事もなかったように、営業スマイルであろう笑顔を浮かべ、紳士的な対応に切り替えてくれた。

 この人デキるな!

 日本人らしいビジネスのご挨拶を交わして、改めて着席する。

 名刺を確認すると、仕切り直したほうがプロデューサーの北神(きたがみ)さんで、部長さんだった。

 もう一方が、シナリオライターの古南(こみなみ)さんで、私の直感ではこの人が目的の人だ。

「食品関連のお仕事をされている方なんですね。何を扱っていらっしゃるんですか?」

 北神さんのほうでも交換した名刺を確認し、世間話を振ってくれる。

「はい。主に業務用の食品を扱っていまして、自社工場でピクルス等を製造しレストランなどに卸している会社になります」

「へー。それじゃあ、知らない間に食べたことあるのかもしれないですね」

 なんて、にこやかに場を温めてくれる。やっぱりこの人デキる人っぽい!

 仕事で来たわけじゃないのに、うっかりいつも通りの会社紹介をしている自分も自分だが。

 気を取り直して、本題に入ろう。

「本日はお忙しいところ、不躾なお願いにも関わらずお時間をいただきましてありがとうございます。

 メールでお伝えさせていただきましたとおり、御社のゲームソフトについてお伺いしたいことがあります。

 頭のおかしいやつだと思われても仕方が無いのですが、私の話を聞いていただけないでしょうか」

 誠意を示して、正直にお願いする。普通に考えたら電波系だもん。あ、前世系か?

 2人はアイコンタクトで会話したのか、代表して北神さんが答えてくれた。

「まずはお話を伺いましょう」

「ありがとうございます!」

 私は、ヴィヴィアン・ハーグリーブスの生まれ変わりで前世の記憶があり、ヒロインや攻略対象、ライバル令嬢を知っていることを伝えた。ゲームにあるエピソードの描かれていない話をしたり、そもそもゲームにはない話をしたりして、記憶があることを信じてもらえるようこれも知っているあれも知っていると話続けた。

 黙って話を聞いてくれていた2人だったが、まだまだ話し足りない私を見て、北神さんが割って入る。

「大変興味深い話ですね。それで、あなたは何を知りたいのですか?」

「あなた方の開発チームの中に、私と同じように前世の記憶を持った方がいるのではないでしょうか。

 私はその方に、ヴィヴィアンが処刑された後、ヴィヴィアンの家族がどうなったのかお聞きしたいのです」

 私たちの間に沈黙が横たわる。

 私は、じっと古南さんを見つめた。答えを知っているとしたらこの人に違いない。

 古南さんは視線を物ともせず、悠々とお茶を口に運んでいる。

 クスッと笑う声が聞こえ、そちらに顔を向けると、北神さんは先程までの営業スマイルではなく、人の悪そうな口角だけ上げた顔で古南さんに話しかけた。目は楽しげだ。

「はじめはどうかと思ったけど、信じてあげてもいいんじゃない? 誰か、じゃなくてもう特定しているみたいだし」

 北神さんはニマニマと人の悪そうな顔をし、それを見た古南さんはため息のように息を吐く。

 これは!

「小西さん。最初に断っておくと、こっちに前世系はいない。生まれ変わりとかラノベの世界のものだと思ってる」

 え!?

「でも、あなたの話も嘘だと思えないから、今回は信じようと思います。

 俺は、マーリンを知っています。俺はマーリンの記憶を見ることができる」

 ??

 どういうこと??

「前世とどう違うんだって思うかもしれないけど、こいつは夢で複数の人間と繋がってて、お互いに夢で相手の人生を見ることができるっていう異能持ちなんだ」

 疑問符を浮かべた私にすかさずフォローを入れてくれる北神さん。いつの間にか随分と砕けた口調になっている。

「異能って言われると嫌なんだけど。

 まあ、その夢の内容を元に作ったのがあのゲームで、俺の知っているマーリンと小西さんが知っているマーリンが同一人物かはわからないんだけど」

「マスター・マーリンは、王立学校の魔法史学の教師でした!

 貴族の出身ではあったようですけど、爵位はお持ちではなくて。ヴィヴィアンもそれほど親しかったわけではないのですけど。

 でも、結構なお年だったと思うのですけど」

「まあ多分一致しているのかな。

 マーリンは、年寄りっていうか100歳超えた人外な感じだけど。

 マーリンが見聞きしたことしか俺は知らないわけ。だからこそ、前作もできたんだけど」

 そうだ。前作は、ヴィヴィアンの生きた時代より100年位前の話だ。何代か前の国王陛下がまだ王太子だった頃がモチーフにされているのだと思う。

 つまり、古南さんの話を信じれば、マスター・マーリンは100年前から生きていたことになる。

 今の価値観からいくと、前世の世界は異世界ファンタジーで魔法もあれば地球には存在し得ない動物も植物もいたけど、人間の寿命はこっちより短くて100歳を超える人なんて伝説級の人物しか知らない。

 少なくとも知り合いにいるレベルでは存在しない。

 マスター・マーリンが100歳超えているなんて聞いたことがない。

「それじゃあ一応、俺が知っていることは話すけど、その前に条件がある」

「あ、はい! なんでしょうか?」

「一つは、俺の能力について誰にも言わないこと」

 コクンと頷いて同意を示す。

「もう一つは、俺たちにヴィヴィアンのことを教えてほしい」

「もちろん、こちらも小西さんが前世の記憶を持っていることを他言するつもりはないよ。ただ、場合によってはヴィヴィアンの話は、商売に転用させてもらえないかと思っている」

「ええと、つまりヴィヴィアンを使った外伝みたいな?」

「まあそういうこと。物語になりそうだったらだけどね」

 ちょっと恥ずかしい気もするけど、私っていうかヴィヴィアンの話だもんね。気にする必要もないかな。

「わかりました。そちらの条件を受け入れます」

「良かった! じゃあ、古南。俺ちょっとPC持ってくるから話してて」

 北神さんは「ちょっと失礼」と言って立ち上がって、上機嫌で古南さんの肩を叩くと会議室を出て行った。

「北神さんは、その」

「北神は前世持ちでもないし、俺みたいに夢を見るわけでもないよ。ただ、俺の能力を理解してくれていて、一緒にゲームを作っている」

 穏やかな表情から、2人が信頼し合っていることがわかる。

 おおお。私が腐女子だったら格好の獲物だと思いますよ!

「それで、ハーグリーブス侯爵のことだったよね」

 はい、と頷く。

「ご存知かわかりませんが、ヴィヴィアンは取引をして、侯爵家を守る代わりに処刑を受け入れました。その約束がきちんと守られたのか知りたいんです」

 ゲームでは、王子の恋人であるヒロインをいじめたことを理由に処刑となっているけれど、実際にそんな理由で侯爵令嬢であり、王子の婚約者だったヴィヴィアンが処刑されるわけがない。

 そこは古南さんもゲーム上変えたらしく、私たちが知る処刑に至る罪状は一致していた。

「その取引は知らない。でも、ハーグリーブス侯爵はその後もずっと中枢に残っていたと思うから約束は守られたんじゃないかな」

 お父様は罪に問われなかったのね。

「でも、侯爵夫人はヴィヴィアンが処刑されて間もなく、精神を病んで亡くなったと聞いた」

「そんな・・・!」

 そんな、お母様が・・・。

 日本人の感覚で言うと、親子らしい関わりはほとんどなかったのに、胸が締め付けられるように痛かった。

 お母様の姿が目に浮かび、幻影が優しく娘の名前を口にする。

 胸がぽっかり空くとはこういうことなのかと、どこか他人事のように思う。

「前世のことでも悲しいの?」

 私も不思議だと思う。

 今の私と、ヴィヴィアンは別の人間だ。記憶はあるけど、どこか他人とも感じている。なのに、お母様の死を聞くと悲しい。

 家族のためだったとは言え、その死の原因になったことが悔やまれる。

「自分でも不思議ですけど、自分の母が亡くなったように感じています」

「そうなんだ。その、なんというか、お悔やみ申し上げます」

 戸惑った様子の古南さんを「え?」と凝視してしまう。

 お悔やみって。

 ジワジワ来るじゃないか。

「その、ありがとうございます?」

 ちょっとおかしくて疑問形のお礼になっちゃった。

 古南さん、不思議な人だなあ。

 コンコンとノックする音がして、北神さんが戻って来た。

「どう? 聞きたいことは聞けた?」

「あ、あと弟のことを。リスティスはどうなったんでしょうか?」

 私が一番知りたかったこと。

 リスティス・ハーグリーブス。

 弟とはいえ、母親違いだったこともあり数ヶ月しか差がなかった。

 それでもヴィヴィアンとリスティスは仲の良い姉弟だった。

「弟? ヴィヴィアンの弟?」

 古南さんは首をかしげる。

 マスター・マーリンは知らなかったのかも。リスティスは身体が弱くて、王立学校に入学してなかったから。

 けれど、私の予想は思ってもいない方向で裏切られる。

「ハーグリーブス侯爵の令息は、王立学校入学の年の前に亡くなっているんじゃ?」

「そんなはずないです! リスティスは、少なくともヴィヴィアンが処刑されるまで生きていました!」

 王立学校に入学してからもヴィヴィアンはリスティスに会っている。

 それこそ処刑される少し前だって、会っているのだ。

「小西さん落ち着いて。少なくともマーリンの情報では、王立学校入学前には亡くなっている」

「でも!」

「といっても、マーリンはそのリスティスと面識はない。亡くなったって話も人伝に聞いただけだ。だからそれ以上はわからない」

 反論の言葉が出かかったけど、唇を噛み締めて、言葉を飲み込む。

 古南さんを責めても仕方がない。

 理性ではわかっていても、荒ぶる気持ちは治まりがつかず、唇を強く噛み締めていた。

 リスティス。

 ヴィヴィアンは家族ため、強いてはリスティスの将来を守るために取引したのに。

「なんだか相違が出たみたいだね。小西さん、あんまり強く噛むと血が出ちゃうよ?」

 北神さんが軽い感じで陰鬱とした雰囲気を払拭する。

「小西さんが嫌でなければ、ヴィヴィアンの話を聞かせてもらえないかな。もしかしたらマーリンの記憶と違うところがあって、同じ世界のようで違う世界の話なのかも知れない。それを知るためにも、ね?」

 北神さんの言葉には一理ある。

 そうだ、もしかしたら違うのかも。

「そうですね。どこからお話したらいいでしょうか?」

「そうだなー。ヴィヴィアンの生い立ちから始めようか。世の中の情勢とかも分かる範囲で教えてもらえるといいな。時間は大丈夫?」


 ヴィヴィアンの生涯を、思い出せる範囲で語り続ける。

 時々、北神さんと古南さんから質問が入り、記憶を探って回答するというやり取りを繰り返す。

 前世の記憶を思い出したと言っても、すべてを思い出したわけではない。

 今の子供時代の記憶のように、覚えている部分はその生涯からいったらほんの少しの記憶だけ。

 それでも1人の人間の15年分の生涯だ。

 語り終えた頃には、会議室に来てから4時間は経過していた。

「すっかり遅くなっちゃったね。でもマーリンの話とは違った切り口で参考になったよ。ありがとう」

「話からすると、やっぱり俺の知っているマーリンと、小西さんの知っているヴィヴィアンは同じ世界という感じだけど」

 そうなのだ。

 国で起こった事件や、社交界の些細な噂話まで、私と古南さんの記憶は一致していた。

 リスティスのことを除いて、相反しないことがわかったのだ。

 マスター・マーリンは当然といえば当然だけど、ヴィヴィアンの入学前のことを知らない。社交界の噂程度にしか知らなかった。

 そういった事情を鑑みて、私たちは一つの仮説に至る。

 リスティスの死亡は噂でしかなく、少なくともヴィヴィアンの処刑前までは生存していた。

 かなりヴィヴィアンに都合のいい仮説だけど、処刑の取引の事実が間接的に裏付ける事柄をマスター・マーリンも把握していることから、かなり信憑性があるのではないかと思う。

 とはいえ、なんでそんな噂があったのかわからないんだけど。

「また思い出したことあったら教えてよ。今日は予定外だったから仕事残ってて行けないけど、今度飲みに行こうよ」

「お時間割いてしまって申し訳ないです・・・」

「いやいや、大丈夫。いい話聞けたから! ゲームのヴィヴィアンって、そこそこ人気なんだよ? あの高飛車な感じがいいって」

 ゲームのヴィヴィアンはいかにも悪役令嬢という感じだ。

 褒められているのか貶されているのか微妙なんだけど。

「それじゃあ、俺はここで失礼するけど、古南はお見送りよろしく」

「いえ! 大丈夫です!」

「いいからいいから。じゃあ、またね、マキちゃん!」

 とても軽い調子で挨拶して、北神さんは行ってしまった。

 4時間話す間にすっかり砕けた口調になっている。

 しっかり携帯番号やトークアプリのアカウントまで交換済みだ。

 で、デキる!!

「じゃあ、下まで送るよ。正面口、もう閉まってるんだよね」

 なるほど・・・。

 1人で出れなかったんですね。

 古南さんに連れられ、従業員用裏口から外に出る。すっかり日が暮れている。

「遅くなっちゃって悪かったね」

「とんでもないです! こちらこそ、お話を聞いてもらえてありがたかったです。ありがとうございました!」

「お礼を言うのはこっちだよ。取材を受けてくれてありがとう。あ、あとその」

「はい?」

「その、・・・俺ってそんなにマーリンに似てた?」

「え!

 その、見た目じゃないんですよ。おじいちゃんだし。白人みたいな人種だし。ただ、雰囲気が同じだと思って」

「雰囲気?」

「曖昧なんですけど。直感です」

 プッと吹き出すように古南さんは笑う。

 いや、私も直感ってなんだよって思うけど!!

「なんだよ、直感って。ククッ。あーおかしい。

 まあでも、マーリン爺さんに似ているって思われてたんじゃなくて良かったよ」

 ククっと口元に手を当てて笑いをこらえているけど、

 老人のように老けているって思われたのが嫌だったんですね・・・。

 ひとしきり笑うと、古南さんはおもむろに私の顔を覗き込み、

「それはそうと、さっきは北神の前だったから言わなかったんだけど、

 小西さん呪われてるよね」

 と言った。

 はい?

「呪われている・・・?」

「うん。あの世界の魔法の禁呪ってやつ。でもちょっと不完全というか歪な感じだけど。転生しているからなのかな」

 サラッととんでもないことをぶっこんでくる。

 いやいやいやいや、呪いって。

 禁呪って。

 自分でも分かるほど、顔色が青褪めていく。

「あー、気付いてなかったか。でもそうか、呪われた側がわかるようなもんじゃないんだっけ。

 王立学校では教えてない、禁断の呪術だから禁呪。でも貴族の殆どは使えたらしいよ。知らなかった?」

 ブンブン左右に首を振る。

 知らない。そんなの聞いたことない。

 え、なに、私死ぬの?

「あ、心配しなくていいよ。禁呪って、精神に影響させる魔法のことだから。それに不完全だから、見たところ今に影響するようなものでもなさそうだし」

 またとんでもないことを平然と言ってのける。

 見たところ?

 わかるの??

「本当ですか・・・?」

「うん、本当本当。信じてもらって大丈夫。前世ではどうだったかわからないけど、今は問題ないよ」

 当たり前のように言ってくれる。

 古南さんって・・・。

 と、とりあえず。とりあえずだ。信じてみよう。

「わかりました。一旦、古南さんを信じます。でも何かあったら助けてください!」

「うんうんオッケー。大丈夫だから」

 北神さんみたく軽く言われる。類友め。

 そうは言ってもだ。呪われているって言われてもどうすることもできないし。

 うん。とりあえず、明日お守り買いに行こう。次の休みはお祓いに行くしかない。

「はあ、それにしても、マジで前世持ちとかいるとか世も末なんだけど」

 というか古南さん。自分の異能っぷりを棚に上げて、どの口がそれ言うのよ?




 古南さんとも別れ、最寄駅までの道で携帯を確認する。

 さっき、北神さんたちと連絡先を交換した時気付いていたけど、トークアプリの未読件数がすごいことになってる!

 確認すると、ほとんどがユリちゃんからで私を心配する内容だった。

 今日の約束は、そもそもユリちゃんがいたからこそできたもので、当然今日会うことは伝えていた。

 約束の時間の1時間後あたりからメッセージが来ている。

 ユリちゃんも今日仕事のはずなのに、すごい件数だな。

 と、そこで電話が鳴った。ユリちゃんだ!

「もしもし?」

『もしもしマキちゃん? 大丈夫だった??』

 やや食い気味に電話越しの声が届く。

「大丈夫だよー。ありがとうね。さっき終わったところだったの」

『そうだったんだ。収穫はあったの?』

「うん。会いたい人に会えたよ。今度ちゃんと話すね」

『絶対だよ? マキちゃんなんにも教えてくれないんだから!』

 そうなのだ。

 実はユリちゃんには、前世の記憶が蘇ったことを話していない。

 それなのにこんなに親身になって心配してくれるし、約束を取り付けてくれた。(正確には、約束を取り付けてくれたのはユリちゃんのお兄さんなんだけど。)

「ちゃんと話すよ。というかユリちゃんに聞いてほしい。それで、今度の土曜日空いてる?」

『大丈夫だよ』

「そしたらさあ、お祓いに行かない?」

『え?? お祓い? 滝行とかの?』

「そうそう。滝行かは知らんけど」

『いいねえ。私もやってみたかったんだ』

「じゃあ、どこでできるか調べておくね! 時間もそれに合わせて」

『わかった。よろしくー。でも絶対今日の話、話してね! 絶対だからね』

「もちろんだよ。あ、駅着いたからまた連絡するね」

『うん。またね。気をつけて帰ってね』

「うん。またねー」

 電話を切って、改札を抜ける。

 電車の中では早速お祓いできる神社かお寺の情報を探しつつ、その日は帰宅した。


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