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久しぶりに見る外の景色は凄惨たるものだった。
人々の目は殺気立ち、まるで獣にでもなったかのよう。まるで本能が暴動をおこしたがっているかのよう。道端にうずくまる子どもたちでさえおんなじ目をしている。
あちこちが破壊され、あちこちに赤々と火の手が上がり、街はもはやかろうじて原型をとどめている状態となっていた。
立ち上る煙に咽込みながら、僕はフュノンを目指す。
第四次石油危機の後の世界も、こんなのだったのかな、と僕は思う。
人々は炎天下に焼かれ、放たれた火の手に焼かれ、脱水症状の兆候が出ている者ばかりだ。
目を殺気立たせている人たちも、道端にうずくまる子どもたちも、みんな焼かれながら、ジェーンの望むアルカディアを求めようとしている。CISはCISで、今まで自分たちの守ってきたユートピアを守ろうとしている。
僕は一体どっちなのだろうか。僕は、何を求めているのだろうか。




