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回線が切られると、あたりは大混乱に陥った。CISの中でも外でも人々の怒声が轟いている。
特に外よりも大きくCISに広がる混乱は、二つのことに起因しているのだろう。
一つ、暴動のターゲットが今自分たちのいるCISやLISであること。
一つ、保護システムの本体のあるところに入るためには、認証にCISの肩書が必要だということ。即ち、テロリストはCISの内部の人間だということ。
CIS内部に広がる混乱の矛先は、保護システムを管理する僕たち管理部に向けられる。あんたらのシステム管理はどうなっているんだ、と。あんたらがこのテロを招いたんだ、と。
CISに広がる混乱、焦燥。それらを沈めたのはCIS局長、ハムレットだった。
「まずは落ち着け。保護システムを破壊させれるわけにはいかん。全職員はこれから起こるであろう暴動を鎮圧すること。なんとしても食い止めろ。生か死か。我々にはそれしか残っておらん。保護システムの管理部、君たちはテロリストの情報を探し、制圧すること。なるべく早くに、だ。やつを制圧できれば、暴動も収まる。ユートピアの存続は、君たちにかかっている。やつを制圧できなければ暴動によってCISは壊滅するか、我々が別の我々になるかだけだ。諸君、我々のユートピアを、何としても守り切るのだ」




