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高校生日記  作者: freedom
3/4

高校生日記二冊目~あいさつ~

この話はオリジナルです

「・・・・・・・・」

「吉岡君おはよう♪」

「・・・・・・・・」

月曜日俺はいつもどおり目覚まし時計の音で起き、学校へ行き、授業を受け、家に帰り、寝る。

そんな日常を送る・・・・はずだった。

俺は目覚まし時計の音ではなく、桃香に起こされた。

「も、桃香さん。なぜここに?」

なぜ俺の部屋に。親はなにをしているのか。もしかして不法侵入?!

「言っておくけど不法侵入じゃないわよ。それに今日からあなたの特訓じゃない。」

心を読まれた!?この女やりおる。

「母さんが入れたのか。でも起こしにきてとは頼んでない。」

かなりびっくりしている。まさか起こしに来るなんて。

「あらそうだった?ごめんね♪」

反応をたのしんでる。桃香のペースに持って行かれそうだ。

「下で待ってるから早くきがえてね、じゃ。」

そう言って俺の部屋からでていった。時計を良く見るといつも起きている時間より三十分早い。

新記録だ。

着替え終わってリビングに行くと朝食が並べられたテーブルには両親と妹と桃香がいた。

「なんで桃香の分もあるんだよ。」

まるで前からいたように桃香の椅子と朝食があった。

「まだ朝食食べてないの。」

呆れてなにも言う気になれない。なかった事のように俺は自分の席に座った。

朝食が終わり登校時間になり家を出た。もちろん桃香も一緒だ。

「今日はどんな一日になるかな?楽しみだね。」

そう言ってくる桃香の笑顔は可愛かった。

「さあな。変なことに巻き込まれなければそれでいいよ。」

めんどくさいことになれなければそれでいい。

平和に楽しく過ごせればそれで。


「お、おは、おはよう。」

か細い声であいさつする。

普段はあいさつしない俺が何故しているのかというと教室に入る前に…


「さあ!特訓をはじめるわよ。」

桃香はとても楽しそうに言ってくる。

「特訓って何するんだ?きついのは無理だぞ?」

何するのか気になったので聞いてみた。

「心配しないで、簡単だから。クラスのみんなにおはようってあいさつするだけだから。」

簡単に言ってるけどハードル高い。でもやるしかない。

「お、おは、おはよう。」

やばい…声がでない。めっちゃ恥ずかしい。

これじゃ誰も反応してくれなさそうだ。

「「おはよう」」

クラスのみんなが返事をしてくれた。

なんか嬉しかった。自分の席に着くと

「あいさつなんて珍しいね。いいことでもあった?」

あいさつをしてだけで人が寄ってきた。なんか驚いた。

返事にとても困った。なんて言えばいいんだろう。

「べ、べつに、そんなんじゃ、ないよ。」

途切れ途切れだがなんとか返事が出来た。

え~なになに~。と言ってくるみんなに困惑していると。

「HR始まるよ。」

桃香がフォローしてくれてとてもうれしかった。桃香は(やったね!)と小声で言ってくれた。

なんか少し自信がついてきたかも知れない。まずはちゃんと挨拶できるようにならないとな。

とりあえずの目標が出来て良かった。明日も

がんばろう。

授業が終わり帰りのHRも終わって下校時刻になって帰ろうとすると、桃香が

「なにか忘れてない?」

う~ん忘れ物はないし忘れているものと言えば…あ。あいさつ。

「じ、じゃあね」

と朝よりも頑張って声をだした。みんなもじゃあねと返してくれた。

とても気持ちがよかった。

「やればできるじゃん。この調子で明日も頑張ってね。」

俺は「おう」と返事をすると桃香は笑った。

そして一週間が過ぎ。「おはよう」とちゃんと挨拶できるようになった。

なんか赤ん坊が言葉を覚えたみたいだな。

そしてそこから三週間たったころは「みんなおはよう」と言えるようになった。

桃香は「すごいじゃん。」と言ってくれたが、桃香がいなかったらあいさつなんてできなかった。

だから俺はお礼がしたいと思い桃香をデーとに誘った。

「桃香。あのさ、お礼がしたいんだけど今度の土日どっちかあいてる?」

結構勇気を出した。

「デート?いいよ。どっちも空いてるから。じゃあ、今度の土曜日朝九時に家の前ね♪」

すんなりokしてくれた。やばい緊張する。今から緊張して何してんだって感じだけど。

土曜日が楽しみだ。


そして前日の金曜日夜十二時。

「やばい、どうしよう寝れない。」

遠足前の子供みたいになった。

明日のデートは成功するのかまだ分からないまま。

最後まで読んでいただきありがとうございました


次回も読んでくださるとうれしいです

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