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8.ギルドの二階は、魔空間

料理教室自体は、1時に終わり

パンネタを仕込み

ヨーグルトを保管するための冷暗所と箱を用意していたら

いつのまにやら3時がきておりました


「今日はどうしようか・・・」

もう少し早い時間に終わらせて、ギルドのクエストを受ける予定でしたが

ちょっと難しい時刻


「一応ギルド、覗きますか?」

「そうだね、薬草クエストとか、お使いクエスト、まだあるかもしれないしね」

そうと決まれば、時は金なり

と、しっかり戸締りして出かけます


メインの魔法鍵は一つですが、複製して子鍵というのでしょうか

そういう鍵を作成できます

基本的に持つ鍵はこの鍵で、魔法鍵自体は、隠し場所に入れておりますし

こうすることで、家に魔力ができて、魔法具のもちがよくなるとのこと


冷蔵庫というほど冷たくない冷暗所もできるので

雹冷石をもっていない人たちの大事な保管場所です


「こんにちは、買い取りですか?」

「いいえ、今から受けられるクエストって何かありますか?」

そういうと、ごめんね、なお顔の受付の方

「今からでたら、野宿になるし、初級ランクの方にはおススメできませんわ」

そういいながら、へにょりとたれるうさぎみみ


そう、受付さんは茶色のうさみみ嬢のココさんなのです

同色のアーモンド型のつぶらな瞳が可愛くて

人気の受付さんなので、対応していただいたのはこれで初ですが

ココちゃんを護り隊というグループもできるほど

人気のアイドル的存在です


「困りましたね」

「困ったね」

お金はないから、クエストでなくそのまま狩りや採取にいってもいいですが

正直にいえば、安すぎる買い取り価格なんですよね


まぁはじまりの地の周辺のものなので

当たり前といえば、当たり前なんですけどね


「それでは、二階で、本を読まれてはいかがでしょうか?」

「本?」

「はい、ギルドの二階に喫茶があるのはご存じでしょうか?」

「知らないわ、宿泊施設じゃなかったかしら?」

そう、一番安い宿泊場所として、雑魚寝だけれども、宿泊施設があったはず

「夜になると宿泊施設になりますが

 今の時間や、各講師、私たちギルド職員の休憩場所でもあります」

「あれ、教室もあるの?」

前聞いたとき、ないとリキさんは言われた

各レベル1で、ギルドで他のスキルがはいらないかと伺ったと聞いたのですが・・・


「お二人のレベルにあった講師はおりませんので、そちらにはご案内できませんが

 講師と二階の休憩の最中にお話しをされたり

 そこにある本を読まれるのは、構わないですよ」

「ただし、喫茶代がかかると」

「はい」

といい笑顔・・・

んー、どうしましょう


『いいじゃないかな? 一番安いメニューで、粘れば』

『そうね』

「じゃぁ、二階利用させてもらうわ」

「はいっ!ありがとうございます

 二階利用 2名様ですね、ギルドカードを提示いただけますか?」

「はい」

ココさんがその表面を撫でると、席の場所が表示された


「近くに、薬師の講師の方がいらっしゃるかもしれませんね

 緑の髪に葉の生えたルゲルさんという方です」

「ありがとうございます

 あ、よかったら」

と、片手に持っていた、ナトさん特製のナッツマフィンを渡す

「いいんですか?」

と、いいつつ目は釘づけ、というより、最初からそちらに目が釘づけでした


ええ、わざとですとも

はい、もちろん、わざとですよ


「お好きなら、どうぞ」

「はい」

と、いい笑顔で受け取っていただけました

はい、賄賂


二階に子供の落ち防止ようなトラップドアにギルドカードを当て二階に上がる

「二名さんいらっしゃい、あの窓際の席ねー」

元気のいいクマ耳のお姉さん


それに、頭にお花が咲いた少女

頭に小枝、ちがった龍のつのらしきものをくっつけた人

陸人の見本市みたいな容貌をしているわけですね


「かわ・・・いい」

「ロリコン」

とりあえず、ぐはっという声を捨て、席に座る


「読めるけど読めないわね」

ちなみに、言語は4種類のようで

大きな文字が共通言語

それ以外は、各種族陸海空人の言語となっていて


コーヒーと共通言語で書いた下に、小さな文字が並んでいる

今まで、共通言語ばかりで、陸人の文字もみていなかったので

言語習得できてないみたい


「読めないのかねぇ」

と、間延びした豊かな声

顔をあげると、薬師の講師、ナゲルさんらしき人


ぼさぼさの緑の長い髪

その間から、茶黒い焼けたというより薄汚れたという雰囲気を持つ

おじさんがいた


よくいえば、柳

悪く言えば、ゴミ捨てに捨てられ枯れかけた雑草


「共通言語だけしか読めないみたいです」

「ほっほ、そうだろて、だが、そなたは、いい手と目をしておる」

「手?」

と、私はじっと手をみる、今日は料理をしたから綺麗だけれど

昨日少し毒草でただれてしまった手だけど

いい手?


「それは、毒草グーガンデの後だねぇ」

と、人の手を取ってぴっと薬を塗った


すっと、ただれあとが消えた


「薬師の方でしょうか?」

「そう、わしは、ギルド講師として招かれているナゲルという

 たまごちゃんたちの名前はなにかな?」

たまご、そう、薬師レベル1のひよっこでは教わることすらできないレベル

「私はトシです」

「俺はリカルド・キース、リキと呼んでください」

二人でぎゅっと固い握手を交わす


三人で同じ席に座り、ナゲル氏おススメのハーブティを三人分運ばれてきた

それで?と問われた

「薬師の家を借りているのですが、気を付けたつもりが、うっかりさわってしまいして」

「ほぉ、薬師の家をか・・・んー・・・あったかのぉ」

「はい、もともとは民家なのですが

 夜逃げしたと言われてる場所です」

「せんせ、どーぞぉ~」

とお花ちゃんが、ふらふらと、ハーブティを机に乗せる

「リリアちゃんありがとうなぁ~」

頬をくすぐるように撫でると

リリアちゃんと呼ばれた花娘はにこにこと笑う


だけど、ちょっとだけ変態がいるので向う脛でも蹴とばしておく

可愛いけど、その場でもだえないでください

気持ち悪いです


「トシも、あんな感じに・・・」

とか頑張らなくていいですから、嫌いではありませんが

あなたの態度は嫌いです


まともそうに見えたけど、やはり、危険人物なのでしょうか・・・

でも、まぁ彼女ほど子供じゃないから安全かもしれませんね

しかし、私もう妙齢な大人ですが

まぁうん、ゲームの世界ですものね、ええ、何でもありのゲームの

ふぅ・・・


「欲望に忠実になりすぎるのだけは、やめてくださいね」

とだけ釘をさしておきましょう


頂いたハーブティは美味しく、どこか知った味

「楽草?」

「そう、正解じゃ!他はわかるか」

「この浮いてる花は、眠り花だよね?」

紅茶の中、色すら変えない白い小花はクエストにもあった花


「ほう、おぬしもやるのぉ」

「あと、もう一種類はいってますよね・・・

 酸味のある葉」

「まさか!!」

私たちは顔を見合わせ

「「しびれ草?」」

と聞くと、いかにも、といい笑顔で笑った


「少量なら、いい刺激になってよい草なのじゃぞ

 彼女が一つまみ余分にいれれば、わしらは、この椅子から立つことすらできんようになるがなぁ」

って軽快に笑わないでください


でも、美味しい

「聞いて飲めるか・・・豪胆じゃのぉ」

ほほっと笑い、くしゃりと頭を撫でられた


「こんどそなたの家に招待してくれんかの?

 なぁにとりゃぁしない

 あやつがしていたことに興味があるんでな」

「ええ、もちろんです、ぜひ先生に来ていただきたいです」

そうなったら、庭の整備もはかどるだろう


「では、そなたに鳥伝とりでんを渡しておこうかな」

ぴぃと、髪の一房の葉に口を押し当て

草笛を服と、ぱさぱさと鳥が窓枠に止まった



鳩というには太すぎるその生物はどこで飛ぶのかといいたくなるようなフォルム

そうまんまる綿毛のような生物


くーくーと鳴いて、ふるりと体を振わせた

ぽとりと落ちる巻紙


確かに伝書鳩の役目はあるみたい


「ここに血を垂らしてくれるかね?」

「あ、はい」

ナイフを出そうとすると、びしっと指先に、嘴が・・・


地味に痛い

内出血と微かに傷ついた場所からぷくりと赤い血球が浮かぶけど

なんか嬉しくないんですが・・・


それも、いいことしたみたいな雰囲気が

ぺし、と巻紙に血を押し付け綿毛鳥をつかむ


「ぴぎぃぃぃぃぃ」

・・・豚?

両手で、わしわしと、握ってるとしだいに力が抜けだらーんとなった鳥


「ほっほほ、早速骨抜きかねぇ

 調教師の素質もあるんかねぇ~」

そういわれ、ぴこんと灯る調教のスキル

さすがにレベル1にはならないかったけど

そんなスキルもあるわけですね


いろんな事を試して見なくてはなりませんと、心に決めました


みんな大好き幼女だよ!

え、アイドルうさみみココも忘れては駄目ですって

ちなみに、ナッツ系に目がない情報は、としちゃんしっておりまして

賄賂とともに買収する気まんまんでした


そして、リキがとしちゃんに近付いたのは相性だけではなく

性癖のせいなのでしょうか?乞うご期待(半冗談)

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