朝起きると、怒鳴り声
「ちょっと、どうするんだ、コレ」
「知らないわよ、あなたが勝手に買ったんでしょ」
「でも、お前」
朝、起きた途端、我が親愛なる親様たちは責任をなすり合って
けたたましい応酬をしているようです
あ、どうも初めまして
わたくし、樋上都士 ひがみとし、と申します
えー、お年は妙齢な頃
ちなみに、今の時刻は、昼を過ぎた妙な時間と
まさに、いい感じで
ええ、ぶっちゃけていうと、自堕落な生活を体現して起きた状態ですね
おお、我が愛しいコーヒー様が入りましたので
飲みながら朝昼食と致しましょう
しかし、親様たちは何をいいあってるか
朝食にぴったりなBGMとして、拝聴しておりますと
どうやら、お互いやりたいゲームがある
テスター応募がある
両方応募・・・はいいけど、何故か我が家に三つも送られてきた
それでもめているわけですね
ゲームをするのはもちろん二人のはず
なのに三つ送られて来たとは何事かと
ふむふむ
ああ、そうなんですよ
この親様たちいい年なのに、廃ゲーマーを名乗っておりまして
ええ、おわかりいただけますか?
いえいえ、そんな酷いものではありませんよ
少しばかり、自主性が早く身についたぐらいで
あと、スルースキルが半端無く高くなったぐらいでしょうか
放置子というほど酷いこともないし
放置したかと思えば、過保護だったりと
そのギャップに子供の時は心乱されましたが
スルースキルが向上してからは、そういうものだと割り切れました
まぁ、親様たちは、ネットのゲームで知り合い
そのままゴールインされた方なので
そちらの世界が、親様たちのある意味本当の世界とでも申しましょうか
ですので、その世界にのめり込むのは解るわけで
聞き分けの良い子というより
もう、こればかりはあきらめというより、慣れですね
ただし、現実世界が、からしきに近い親様たち
小学生の家庭科から私は目覚めましたよ
そして、他の学問にも目覚めましたよ
「もらえる物はもらう
もらえないものは、どうにかしてもらう」
ということを・・・
「じゃぁ、これ、頂戴いたしますね」
二人の前に、コーヒーを置いて
一つ残った箱をつかみ取る
「「あ、はい」」
はい、終わり
これで問題解決
する?
一緒にしましょ?
と一度聞かれて、やらないといった手前
私には押しつけられなくなったんですよね、この親様
ゲーム自体にそんなに興味はありませんが
こんな自堕落な生活を送る私、ちょっとばかり、暇なんです
読みたかった本は読み終え
映画を見ながら作っていたベッドカバーも作り終え
本当に手持ち無沙汰
かといって、他にやりたいこともないし
外にいって活動的に動き回るのには何かが不足してますし
親様たちを捨てて宿泊なんてしようものなら
最低限以下しか動かなくなってネットとゲームにドはまりするにきまってますから
非常時以外はでかけたくありません
そんなことをしていたら
現実世界での親様の立場は、何故か私より弱い
それは、「胃袋掴んだもの勝ち」というやつですよね
と、いうことで、ヘッドギア付きゲーム
定価五万八千円を手に入れました
これで懐が温かくなるって?
いやいや、売りませんよ
確かに人気なんでしょうが
そして、売れないから喧嘩になってたわけですしね
所謂、家庭用のネット回線
その振り当て番号と合致しないと、利用できないようになっているとのこと
ゲームの性質上、ゆらぎ、という現象が起きないように
固定するしかなかっとか、そんなことを一時期いってましたが
固定でやましいことでもあるんですか、なんて話しがでて炎上
しかし、メーカー側がそう決めて、安全性の為ということで、固定にて販売しているのだから
買い手側としては、それに従うしかないわけです
ちなみに、専用ブース
昔で言うゲームセンターやネットカフェのような立ち位置の施設もあり
時間制で利用できる施設もあるので場所固定が必要だということでしょう
そこらへんはやっぱり、よく分からないんですけどね
しかし、同じ回線の三人
家族にあてていいのかと思いますが
テスターにあたったのは、まぁある種当然と言いますか・・・
廃ゲーマーのなせる技と言いますかと
少しばかり呆れてしまいます
この後の有志による掲示板や親様たちのサイトでの発信を期待している
そのネームバリューのある親様たちだからこそ
メーカー側が優先的に回してきたんでしょう
親様二人とも、企業タイアップ付きのサイト持ちだったりします
タイアップしてるというのに赤裸々記事がばんばん上がるらしいから
他のゲーマーさんたちにも人気で
かつタイアップで情報も多いのに『無料』っていうのがやっぱりいいみたいです
現在メインでしているゲームは、別々のギルド、職業
かつ別サーバーで活動しているらしく
お互い切磋琢磨しているみたいですよ
その分さらに人気になる・・・と相乗効果があるみたいです
それはともかく、企業側が優先的に回してくるのは
読めていたはずなのに
父親様が、何故か二人分注文して母親様の分も確保
昔から狂信的なファンがいる母親様なので
内々であたり確定だと解っていただろうと、先ほども言ってましたものね
それでいいんですか、メーカーさん・・・
いいんですよね・・・
だってお二人ともそれ以外はずるすることなく料金も支払って購入してますものね
それに支払わなくても宣伝費と考えると安いのではないのかしら
なんて思っちゃいます
喧嘩の原因がなくなった親様たちは一転して
今回は一緒にしようね
とか、今、目の前で、ラブラブな状態・・・目に毒です
ちなみに、母親様のほうが、何故か男気溢れ
父親様の方が、乙女ちっくなのは
気のせいではありませんから・・・はい
ええ、そうです
察しがいいですね、二人して性別逆にして、ゲーム内恋愛してたので
そういう意味でも、ゲームの中の方が・・・というわけみたいです
まったく困ったものですね
さて、私もゲームを始めるとしましょうか
私のゲーム歴と廃っぷりですか?
ほとんどなしです
もらえる物はもらうのが好きですが
どうも、長続きはしないんですよ
クリックするのに飽きるというか
ねぇ・・・
今回のゲームは、通称「眠ゲー」
VRまでまだ世界は到達できないけど
夢を見るように、ゲームをするのは可能になったという
ちょっと中途半端な代物
まずは、普通のパソコンで、情報調べてからやるとしましょうか
それをするから、飽きるのが早いんでしょうか
ゲームをする側としては普通のことだと思うんですが・・・
そう、説明書をよむようなものですよね?
少し元気になって、最近再び読んでいる小説たちに触発?されて
びもーな夢をみました
短編で終わるかなと思ったら終わらないので連載
しかし、どこが終わりか解らないので、のんびり楽しんでください
校正入れました 2013/10/25