うみのこ
ある さむい ふゆの ひ。
ごごごごご。じめんが ゆれました。
ざざざぁぁん。うみの かみさまが きました。
ちいさな こは、おかあさんと はなれたく なかったけれど、うみの かみさまの おおきな てに、そっと つつまれました。
つめたい うみの なか。
こは ねむく なってきました。
すると ふしぎ。
こは ちいさな ひかりに なりました。
きらきら、きらきら。
「いっしょに いこう」
おなじ ひかりたちが あつまって きました。
きらきら、きらきら。
ひかりたちは そらへ のぼって いきました。
くもを こえて、ほしを こえて。
やさしい かみさまが いました。
「もういちど、いきて みたいかい?」
「はい! でも…おかあさん、かなしんでるかな」
「だいじょうぶ。きみが げんきに わらえば、そのえがおは とおくの おかあさんにも とどくんだよ」
「じゃあ、あたたかい くにで うまれたいです」
「いい ねがいだね」
きらきら、きらきら。
ひかりは あたたかい みなみの くにへ とびたちました。
いま、その こは げんきに あそんで います。
あたたかい おひさまの した。
ときどき おもいだします。
「まえは さむい うみに いたな」
「まえの おかあさん、げんきかな」
でも その こが わらうと、
そのえがおは かぜに のって、
うみを こえて、
とおい にほんの おかあさんにも、
きっと とどいて いるのです。
きらきら、きらきら。
おわり




