騎士学院 学院の説明
「余談はこんなものにしてこの学院の説明をする。大体は知っていると思うがこの学院の1年目はクラス関係なく剣を使った授業をメインとする。他には戦い方や基礎体力向上の授業も行う。」
生徒それぞれ使い慣れた武器などあるが一般的な剣を基本として学ぶ。
ある程度慣れてくると個人個人にあった武器や戦い方を学んでいき個々のレベルアップをはかるようになる。
それまでは全員の基礎レベルの向上を主に学ぶことになる。
「時には苦しいことや悩んで立ち止まる事もあるだろう。そこでついて行けなくて辞めてしまう生徒も毎年いる。それでもできる限り諦めずに頑張って欲しい。ここで学ぶことは必ず無駄になることはなく成長の糧となるから。」
何度も諦める生徒を見てきているようでガフの話に熱が籠っているのが分かった。
「……今日のところは主だった授業はなくこれから一通り学院内の案内を行う。その後は自分の泊まる部屋の確認をしてもらって明日から本格的な授業が始まる。今日のところは気負わずに気楽に話を聞いていてもらいたい。それでは私についてきてくれ。」
ガフは生徒を案内するために先導する。
「結構きついって話は聞いた事あるけど心折れないように頑張ろうな。」
テスタはノアオに共に頑張ろうと声をかけてくる。
「そうっすね。頑張りましょう。」
少し仲良くなったおかげか敬語が緩くなり答えるノアオ。
「男の友情というものはいいものだな。」
うんうんと頷きながらアイスは2人の様子を見ていた。
案内されている中で制服の一部に色んな色のラインが入った生徒を見かける。
その色は学院の学年を表しており青、緑、オレンジ、黄色、赤、白、それ以上は黒らしく魔法学院と同じ様に分けているとの事だった。
その後一通り案内が終わり教室へ戻ってきた生徒達。
「それでは今日のところはここで終わりとする。この後は自分の泊まる部屋を見るなり学院内の気になったところを見るなり自由にして構わない。それではまた明日。」
ガフの挨拶が終わり散り散りになっていく生徒達。
ノアオはどうしようかと悩んでいると後ろから声をかけられた。
「ノアオ君と言ったよね。君もせっかく騎士学院に入学したんだし私と手合わせしてみないか、私の感が君と戦うと面白いと告げているのだ。」
アイスは目を輝かせながらノアオに手合わせをして欲しいと言う。
「2人が戦うなら見学しようかな。」
テスタは呑気にその様子を眺めると言う。
「…そうですね、1回くらい手合わせお願いします。」
少し悩んだが今後の身の振り方を決めるためにあっさりと手合わせを承諾するノアオだった。




