魔法学院にて
「ここが魔法学院ですね。」
「へえー、立派な建物ね。年代は感じるけど大事にしてるのが伝わるわ。」
学院に着くなり建物を紹介するクロノに対してメルバは素直に学院を褒める。
「学院を褒めていただきありがとうございます。クロノ君も1週間ぶりですかね。」
2人の後ろからカウフが声をかけてきた。
「そちらの方は初めましてですね。私はこの学院で先生をしておりますカウフです。よろしくお願いします。」
「私は冒険者をしてますメルバです。魔法使いです。」
「魔法使いで冒険者のメルバさんと言えばC級冒険者の方ですね。噂はかねがね、優秀な魔法使いだと聞いております。メルバさんはこちらに何かご用ですか?」
カウフとメルバはお互いに挨拶を交わすが知られていたことに対して照れくさそうにしているメルバだった。
「実はダンジョンで不思議なことが起こりまして、階段を降りている途中に本来の場所ではなくどこか別の場所に飛ばされた用でその先にキマイラがいたりと大変な目にあいました。その事で恐らく魔法の類だと思われるのでこちらで何かそういったことについてご存知ではないか話を聞きに来ました。」
メルバはなるべく端的に事情を説明する。
「うーん、場所を移動させる魔法ですか…」
「情報は少ないがそういった事が出来ない事もないぞ。」
悩むカウフのそばにソマリが声をかけてきた。
「今の話は聞かせてもらっていた、私はソマリだ。カウフと同じく学院の先生をしている。場所移動に関してはできないこともないがかなりの魔力を要するので罠のように設置しておいたりはできないだろう。やるとすればそばにいてタイミングを見て発動させるといった方法だろう。」
先生だけあってソマリは魔法に詳しかった。
「であればやはり怪しいのはあの人ですかね、誰だか分かりませんがメルバさんとストラさんを観察していた怪しい人物…」
「そうね、その可能性がいちばん高いわね。あんまり敵を作ったつもりはないのだけれど前の街にいた時に何か恨み買ったかしら…」
ソマリの意見を聞いてメルバとクロノは今回の件の答え合わせをする。
「おふたりともありがとうございます。それと同じような話が冒険者の通い場長から学院に話が来ると思いますのでその時はよろしくお願いします。それとダンジョンに通ってる生徒などいたら気をつけるように言ってください。ここ最近魔獣が強くなっているみたいですので。」
メルバはカウフとソマリに感謝し、知っている情報を伝える。
「ありがとうございます、話が来た際には是非ご協力させていただきます。」
「情報提供感謝する。」
カウフとソマリは感謝を口にし学院に戻っていく。
クロノとメルバも学院を後にし、また通い場でと声を掛け合い別れて行った。
メルバは何か思うところがあるのか寂しそうな目で学院を見つめていた。




