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最強の兄弟  作者: 優木貴宏
学院3年生編
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参加者 それぞれの胸中

「…悔しいが私の負けだな。次やる時はもっと強くなって勝たせてもらうつもりだ。」

悔しさを滲ませながらアイスはアマトに向けて握手を求める。


「…」

アマトはその手を取ることなく無言で去っていく。

空中に出された手を残念そうに引っ込めるアイス。


「決して悪くはなかったと思いますが特訓の時間が足りてなかったですね。あと1週間あれば結果は変わっていたかもしれません。」

ヒューバートはアイスとアマトの勝負を見ていた上で感想を述べる。


「ありがとうございます。今はただ特訓をしてもっと強くなりたいです。」

ヒューバートに頭を下げて感謝するアイスは修練場から離れていく。

修練場を出てすぐのところにノアオとテスタがアイスを待ってくれていた。


「どうでしたか?」

恐る恐る結果を確認するテスタ。


「残念だが負けてしまったよ。彼は強かった、アマト君は前に見た時より遥かに強くなっていたよ。」

アイスは素直に負けたことを2人に伝える。


「アマトって言うと以前にノアオが戦っていたあの生意気な学生ですか?」

テスタはなんとなく頭にアマトの姿を思い浮かべながらアイスに確認する。


「あぁ、そのアマト君だがかなり鍛え上げていたみたいで身体が大きくなっていたよ。もちろん力だけじゃなくて速さも上がっていた。」

アイスはアマトが確実に強くなっていた事を話す。


「そっか、残念だけどまた3年後に一緒に出られるように特訓しよう。」

ノアオはどう励ましていいのか分からずに次の模擬戦を一緒に出られるようにするために鍛えようと話す。


「ふふ、ノアオなりに励ましてくれているんだなありがとう。特訓は続けるつもりだけど今日は少し緊張しっぱなしで疲れてしまったな。明日またカハルさんに鍛え上げてもらうことにするよ。」

アイスは気にしていない雰囲気を出しながら明らかに落ち込んだ足取りで戻っていく。


「アイスさんに少しでも付き添ってあげた方がいいんじゃないか?」

ノアオは複雑な顔をしているテスタに声をかける。


「…ちょっと行ってくる。」

テスタはノアオの言葉を聞いてすぐにアイスを追いかけていく。


「それでアイスさんが普通に負けたならもうちょっとスッキリしてそうな気もしますけど何かあったんですか?」

ノアオはすぐ後ろに近づいていたヒューバートに状況を確認する。


「前にノアオ君と戦った時は生意気と言う感じだったけど今回は不遜と言うかアイスさんとの勝負は何も気にしていないような感じだったね。結果がわかっているとかじゃなくてそもそも勝負に時間を割くことが無駄だって感じだったよ。」

ヒューバートは見ていた様子をノアオに伝える。


「仕方ない、後輩を鍛えるのは先輩の役目ですよね。」

ノアオはアマトを指導するために会いに行くことを決めた。

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