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最強の兄弟  作者: 優木貴宏
学院3年生編
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模擬戦参加のために ロランの想定

「これは…貴方の魔法は水単体なんですね、それでもここまで戦えるのは戦い方の上手さがあるからなんですね。」

トラビスは目の前で出来上がる巨大な水の玉を見てロランのレベルの高さを改めて感じる。


「悪いが後輩に負ける訳にはいかないからな、ここで終わりにするぞ。」

ロランは巨大な水の玉をトラビスに向けて全力でぶつける。

トラビスは巨大な水の玉がぶつかるギリギリまで頭の中で戦略を巡らせる。

ぶつかる瞬間にトラビスは杖を玉に向けるもののその勢いに為す術なく衝突する。


「残念だがここまでだな、面白い戦いができたぞ。」

勝ちを確信したロランは盤上から降りようとするも勝敗が付いていないことに気がついた。


「流石に焦りましたね。どうすればいいのか頭をギリギリまで巡らせて何とか対処法が思いついたので良かったです。」

トラビスはどうやったのか分からないが巨大な水の玉をくらいながら全く動いた様子がなかった。


「その湯気のの感じ…なるほど、あの水の玉は魔力を少なくして攻撃するために雨を降らせて水の玉を作り上げたが、だからこそ魔力の伴ってないただの水になったから火の勢いで蒸発させたのか。」

ロランはトラビスの周りに漂う湯気の感じから火を使って水を蒸発させたのだと気がつく。


「この状況だけで何が起きたのか理解するなんて流石ですね。気が付かれないと思ってたんですけどね。」

トラビスは一瞬火力をあげて水を蒸発させたのだがそれをロランが気付くとは思っていなかったので驚く。


「気がついたのはその湯気を見たからであってたまたまだ。そもそもあれだけの質量のものを消すには蒸発するしかないと考えていたからな。そのおかげで正解に近づいたぞ。」

ロランは自分が気がつけたことはたまたまだと話す。


「それじゃあ次はこっちの…」

「そっちの番はないぞ、このままこっちの攻撃の番だからな。」

トラビスが攻撃に移ろうと杖を構え直した時にはロランが言葉を遮ってトラビスの足元に溜まった水を操ってトラビスの体を縛り上げる。


「しまった!」

トラビスは足元の水が自分を縛り上げる事になるとは想定してなかったので対処が出来なかった。


「水の玉を防がれた時は負ける可能性も考えたが一瞬だけでも蒸発させるだけの火力を発動したんだから相当な魔力を消費してるだろうしな。すぐに攻撃に移る余裕は残ってないだろうな。これで終わりだ。」

ロランはトラビスに余力が残っていないと想定してここで勝負を決めるために無詠唱でトラビスを縛り上げて更に水のナイフを作ってトラビスに向ける。


「これで終わりだがなにか言い残したことはあるか?」

このままナイフを投げれば対処方法のないトラビスは負けると考えなにか残す言葉はないか確認するロラン。


「そうですね、次こそは勝ってみせます。」

トラビスは何も出来ないながらも諦めずに鋭い眼光をロランに向ける。

その目を見たロランはトラビスが将来有望だと感じ取って水のナイフを何本も投げてトラビスの体に刺さった。

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