魔族の残り 魔法学院側の協力者
――魔法学院――
クロノは学院に戻ってきたものの協力してもらえる人が誰かいるか探してみる。
「うーん、ここはやっぱりストロさんか…」
協力して貰える人と言うことでお目当ての人物を探しに研究室に向かうクロノ。
そこにはストロはいなかったもののもう1人の候補がいた事で声をかけてみる。
「ロランさん、お願いがあるんですけど良いですか?」
クロノは部屋でロランの姿を見つけたのでお願いする。
「クロノか、修了式にも出てなかったみたいだけど急にお願いなんてなにかあったのか?」
ロランはいきなりのお願いに驚きながらも内容を確認する。
「実はさっきまで魔族と戦ってたんですけどその中で1人倒せそうな魔族が残ってるんですよね。騎士学院から1人協力者をお願いしてるんですけど魔法学院からもお願い出来る人が居ないかと思って探しに来ました。ストロさんかロランさんにお願いしようと思って研究室に来たんですけど見つかって良かったです。」
クロノは事情をロランに伝える。
「いやいや、魔族ならもっと強い人とかお願いした方がいいんじゃないか?それこそ十騎士とかに顔が効くんだろ?だったらそっちに任せた方がいいと思うんだけど。これでも魔族相手に戦えるかなんて自信はないんだが。」
ロランはもっと強い人にお願いした方がいいと言う至極真っ当な意見を出す。
「十騎士の人を呼ぶのはすぐには無理ですしそれを言ったら学院の先生に声をかけた方がいいってなりますけどそうじゃないんですよね。戦いを完全に任せる訳ではなくて僕と兄さんも協力するつもりなんですけどあんまり力が残ってないんですよね。その上で最低限のフォローをしようと思ってるんですけど先生とかだと戦い方を知らなくてフォローできるとは思えなくてお任せするしか無くなるんですよね。ですけど、ストロさんとかロランさんなら戦い方を知ってるんでフォローにまわれるかと思って声をかけました。後はみんな修了式終わりで忙しいでしょうけど、ここにいるってことはロランさんは余裕あると思ったって言うこともあります。」
クロノは先生達ではなくロランに声をかけた理由を説明する。
「なるほどね、クロノがフォローしてくれるならできる限りの事はしないと先輩としてかっこ悪いな。さっきも言ったけど自信がある訳ではないけど協力させて貰うよ。準備なんかは特に無いからすぐに出よう。急いでるんだろ?」
ロランはクロノからのお願いを受けることに決めてすぐに向かおうと話す。
ロランが協力してくれる気になったことを感謝してすぐに通い場へ向かうクロノとロランだった。




