学院1年生の終わり
「まさかまた魔族と戦う事になるなんて思わなかったよ。」
クロノは馬車で通い場へ帰ったあと2人で席についてノアオと話をする。
「そういう星の元に生まれついたんだろうな俺たちは。それだけの力を持っているんだからきっとこれからも魔族と何度も戦うことになるだろうな。」
ノアオは水を飲みながら今後も魔族と戦い続ける事になると予想する。
「そうだね、僕達がやらないといけないんだよね。今後も僕達は精進して魔族に勝てるようにならないといけないよね。今回は3対1で何とかなっただけで本来なら1対1で勝てるくらいにならないとね。」
クロノは今回の戦いにおいて改めて自分の力が足りなかったことについて悔しがり強くなることを決意する。
「そうだな、学院に入って色んな経験をして俺もクロノも強くなって来ている。もうすぐ1年が経つけど確実に成長しているよ。それでも魔族相手にはまだまだ足りないんだ。2学年に上がったら今まで以上に鍛え上げないとな。」
ノアオも同様に自分の力が足りないことを悔やみ強くなろうと今後の事を考える。
「うん、それでも今日は一旦お疲れ様かな。お互いに魔族を退けた事に関して。」
クロノは水の入ったグラスをノアオに向ける。
「あぁ、お互いにお疲れ様。今後もお互い頑張っていこうな。」
向けられたグラスに向けて自分の持つグラスを合わせて乾杯をするノアオ。
その後2人はそれぞれ学院生活を過ごし1ヶ月が経つ頃には1学年の終わりを迎えようとしていた。
魔法学院
「1年なんてあっという間ね。この1年貴方に勝とうと努力したけど差は開くばかりだったわ。だからこそ来年こそは貴方に勝ってみせるわよ。」
アルナはこの1年の事を振り返りクロノに宣言する。
「アルナさんはとっても強くなりましたからいつ抜かれるかビクビクしてます。先日の爆発事件だってアルナさんの活躍で解決出来た訳ですし。」
クロノは少し前に起こった事件について思い出しアルナが確実に成長していることに感嘆し笑顔を向ける。
「そんなこと言って最終的には良いところ取られちゃったから今度は私がもっと活躍するんだから、ほら卒業生を送りに行くわよ。」
アルナはこの年に卒業する生徒を送るために正門前へ急ぐ。そのあとをクロノも追いかけるのだった。
騎士学院
「綺麗な花だな。こんな花が咲いている中で卒業生を送るなんて感慨深いものだな。」
アイスは正門前に咲いている花を見ながらテスタとノアオに声をかける。
「そうですね、つい先日この学院に来たと思ったらもう1年も経つなんて。」
この1年の出来事を思い出し花を見つめながら笑顔を向けるテスタ。
「この1年を3人で元気に迎えられたのは嬉しい事だからまた来年もこうやって迎えられるようにこれからもよろしく2人とも。」
ノアオはテスタとアイスに向かって今後も仲良くして欲しいと告げる。
2人はそんなこと当然と言わんばかりの笑顔をノアオに向けるのだった。
学院1年生編は終わりです。
次は2年生編です。
爆発事件とか前に話のあった甘やでの事件は本編には影響無いので何かの機会があれば書きます。