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最強の兄弟  作者: 優木貴宏
学院1年生編
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学院と迷宮 クロノとアリスの決着

「そろそろ来る頃だと予想していました。ここで貴方を倒せば全てが終わります。」

背後にいるクロノに向かって刀を振るうアリス。

その刀は何故か空を切った。


「これは一体?」

切った感触がなく背後のクロノの姿を目で確認するとそれは真っ黒なクロノの姿を模倣した影だった。


「かかったな…もう魔力が残っていないからこれが最後の魔法だが隙を作るには十分だったな。」

今までのダメージがたたってまともに動くこともできないネクロだったが最後の力を振り絞り後をクロノに託す。


「ありがとうございます、ネクロさん」

背後にいると思われたクロノはネクロの正面に出てくることで後ろを向いているアリスの背後を確実にとる。

自分の持っている剣に水の力を纏わせて隙ができたアリスを攻めるクロノ。


「水の剣 水流斬り(すいりゅうぎり)

アリスはクロノの剣に何とか反応し刀で水流斬りを受けるも水の勢いに押され刀が弾き飛ばされる。

刀を離したためクロノの剣から距離を取ろうとするもクロノが事前に発動させておいた土の魔法で足元をとられ避けるチャンスを失うアリス。


「2人の繋いでくれたこの一撃で終わらせます!」

水流斬りがアリスの左肩に触れるとその水圧により左腕が吹き飛ばされる。


「これ以上やらせはしない!」

アリスは左腕が切られた瞬間に黒い魔力を使い自分の足元に黒い爆発を引き起こして無理やりに距離をとる。


「この姿になった私をここまで追い詰めるなんてやられました。貴方は気がついていたようですね、私は攻めが強くなる代わりに守りが弱くなり強大な一撃で致命傷にもなり得ると。」

水流斬りと黒い爆発でかなりのダメージを受けたアリスは満身創痍でありながらクロノに弱点が読まれていたことを感じとる。


「強大な力と速さが生まれたことによって体がわずかながらに細くなったことは見えました。なので一撃を与える隙さえ作れば一発逆転できるだろうと思っていました。」

クロノは距離をとったアリス相手に魔法を放つ準備をしながら答える。


「申し訳ありませんがこれ以上戦ったら私は負けるでしょう。野ここは引かせていただきます。またお会いしましょう。次会うときは必ず倒します。」

ボロボロになりながら残った右手で自分とクロノの間に黒い爆発を起こすアリス。


「逃がさない!」

爆発の直前に水の矢を放ちトドメをさそうとするクロノだったが爆発が引いて土煙が無くなった後にはアリスの姿は消えていた。


「逃げられてしまいましたか…ネクロさん、キールさん!大丈夫ですか?」

逃げられたアリスは気がかりだがそれ以上にボロボロの2人を気にかけて声をかけるクロノ。


「ギリギリだけど生きているよ。」

「同じく何とか生きてる。」

弱々しい声ながら何とか生き延びたキールが答え、ネクロもそれに合わせて返事をする。

3人ともギリギリではあったが何とか魔族相手に勝ち寸前の所まで追い込めた事で勝利を噛み締めていた。

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